レブロン・ジェームズ

ポジションレスに対応しようとした結果

今年キャリア17年目を迎えたレイカーズのレブロン・ジェームズは、衰えを見せるどころか進化し続けている。新型コロナウイルスの影響で3月にシーズンは中断となったが、35歳のレブロンはレイカーズの司令塔としてチームを牽引し、自身4度目のNBAチャンピオンを射程に捉えていた。

レブロンの好調さはスタッツにも現れている。シーズン中断まで平均25.7得点、7.9リバウンド、10.6アシストを記録し、アシストはリーグトップの成績だ。今年は大きなケガもなく60試合に出場、チームも49勝14敗で西カンファレンスで首位に立っている。

そんなレブロンを間近で見てきた人物の一人がレイカーズのアシスタントコーチ、フィル・ハンディだ。ハンディはパフォーマンスコーチのデレク・ラッカーとのInstagram Liveでレブロンのコンディショニングについて、ある事実を明らかにした。

「レブロンは17年目の選手だがコートの上で素晴らしいプレーをしている。練習と身体のケアをしっかりやっている証拠だ。みんなはそれが分かっていないんだ。レブロンは身体のケアに毎年150万ドル(約1億6000万円)かけている。信じられないことだよ。レブロンは進化し続けている」

レブロンがコンディショニングに高いお金を払うのは、バスケットボールの変化についていくためだとハンディは語った。

「バスケットボールは常に変化している。ゲームとしては同じだが、選手は変化しているんだと思う。しかも変化のスピードが速い。今の選手はスピード、サイズ、スキル、すべての面で向上している。スキルの向上とはポジションレスになっているという意味だ。今のバスケットボールにはポジションという概念がない。楽しんでコーチを務めているよ」

レブロンが35歳になった今もMVP級のパフォーマンスができているのは、身体のケアに人一倍気を遣っているからだろう。自宅で隔離中の現在もシーズン再開に向けコンディショニングに励んでいるはずだ。