コート上と変わらないトラッシュトークを披露
ウィザーズの八村塁も参戦した、NBA選手によるビデオゲーム大会『NBA 2Kプレイヤートーナメント』はサンズのデビン・ブッカーがチームメートのディアンドレ・エイトンを破って優勝を飾った。
それでも、大会でファンを最も喜ばせたのは、コート上と同じようにゲームでも『口撃』が止まらなかったクリッパーズのパトリック・ベバリーだろう。
トラッシュトークが有名なベバリーはゲーム中も喋り続けた。初戦で対戦したブレイザーズのハッサン・ホワイトサイドに対しては、大量リードを奪ったあとで最後まで一生懸命プレーすることを要求。ホワイトサイドがプレーしていたレイカーズのレブロン・ジェームズがアリウープに失敗した時には、「ゲームの中のレブロンもベテランだ。昔のように飛び跳ねることはできないようだな」と、実際の試合さながらの挑発をした。
ベバリーは自信を持ってこの大会に臨んでいた。ロケッツ時代は「5、6年負け知らずだった」と言い、NBAのベストゲーマーと噂されるチームメートのポール・ジョージにも勝ったことがあるという。
「俺が5年間海外でプレーしてたことを忘れているようだ。やることがなかったから毎日2Kをプレーしていたんだ。趣味の一つだよ。俺の実力は本物さ」
エイトンと対戦した準決勝でもベバリーは『舌好調』だった。サンズがクリッパーズを破ったことを大げさに言ったエイトンに対し、「あの試合はシーズン2試合目でポール・ジョージもいなかった。なのにまだそんなことを言っているのか。そろそろ忘れたほうがいいぞ」と言いくるめた。
だが、ビデオゲームの試合ではベバリーはエイトンに黙らされてしまった。連敗したベバリーは無言でヘッドセットを投げ捨て椅子から立ち上がり、画面から消えてしまった。
クリッパーズ球団社長のローレンス・フランクは『NBA 2Kプレイヤートーナメント』でのベバリーはいつもの彼の姿だと話した。ホワイトサイド戦で口数が少なくなったときには、体調が悪いのか、それともマイクがオフになってるのかと疑ったほどだと言う。今回のトーナメントは、ファンがベバリーの本来の姿を垣間見ることができた貴重な大会となった。