シャキール・オニール

大のお気に入りはアイバーソン

バスケットボール殿堂入りを果たしているシャキール・オニールは、現役時代にNBA最強センターと言われていた。レイカーズ時代の3連覇を含め、彼がコート上で残したインパクトは枚挙にいとまがない。その彼が、今だからこそ話せる現役時代の秘話を明かした。

ポッドキャスト番組『The Adam Lefkoe Show』に出演したシャックは、現役時代にマッチアップで手加減した相手がいることを明かした。それは、ジェイソン・ウィリアムズ、ビンス・カーター、トレイシー・マグレディ、アレン・アイバーソンだという。シャックによれば、その理由は「彼らのファンだったから」とのこと。

「実は言わないといけないことがある。ドウェイン・ウェイドは知っていることなんだが、現役時代の自分はある4選手のファンだった。彼らと対戦した時には、好きにプレーをさせていたんだ。ホワイトチョコレート(ウィリアムズの愛称)には彼のプレーをさせたし、ビンス・カーター、アイバーソン、トレイシー・マグレディもそう。アイバーソンと対戦した時には、ブロックできそうなシュートを見逃したこともある」

そして彼は、2001年のNBAファイナルで対戦したアイバーソンについて言及した。同年のアイバーソンはシーズンMVPを受賞する活躍で、シクサーズの1983年以来となるファイナル進出に貢献した。

「2001年はファイナルまで全勝で勝ち進んでいたから、無敗で優勝したかった。しかし第1戦でアイバーソンにやられてしまった。彼は魂を込めて、ハードにプレーしていた。そんな彼と同じタイミングでバスケットボール殿堂入りができて本当にうれしいよ。多くの素晴らしい選手が、優勝できなかったことで評価されてしまうのは残念だ。でも、彼は史上最高の選手の一人だ」

シャックとコービー・ブライアントという超強力デュオを擁した同年のレイカーズは、プレーオフ・ファーストラウンドからファイナルまで負けなしの11連勝(当時のファーストラウンドは5試合3勝先取制)を記録した。ファイナルでもその勢いのままシクサーズを撃破すると思われたが、そこに待ったをかけたのが48得点を決めたアイバーソンで、レイカーズに初めて土を付けた。

出鼻を挫かれたレイカーズだったが、第2戦から4連勝して優勝。シャックはシリーズ平均33得点、15.8リバウンド、3.4ブロックという圧巻のパフォーマンスを見せ、ファイナルMVPを受賞した。

シャックが名前を挙げた4選手はいずれも個性的なスタイルの持ち主で、世界中のファンを魅了した。ユーモア溢れる彼の発言のため、額面通りに受け止めることはできない。ましてや優勝が懸かったファイナルで、相手のエースを乗せるようなプレーをしたとは到底思えない。それでも、シャックがアイバーソンを認めていたことは事実に違いない。