高校同期の日本代表コンビ水島沙紀&渡嘉敷来夢(前編)「日本代表もWリーグも、私たちが女子バスケを引っ張ります!」

2017/12/31
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦 制作協力=三井不動産

今シーズンのWリーグは10連覇を目指す『女王』JX-ENEOSサンフラワーズと、それに待ったを掛けようとするトヨタ自動車アンテロープス、という構図になっている。リーグ中断期間を前にした最後の節は、この両者の直接対決に。12月9日、14戦全勝で来ていたJX-ENEOSを81-75で破ったのはトヨタ自動車だった。それでも翌日にはJX-ENEOSが80-54と大差でリベンジ。この両者の対決はプレーオフまで続くことになりそうだ。

今回はその両チームから、Wリーグ三井不動産オールスターに出場した渡嘉敷来夢と水島沙紀に対談してもらった。渡嘉敷はご存知のとおり、日本の女子バスケットボールを引っ張る存在。JX-ENEOS加入1年目からWリーグで主役を演じ、今はWNBAシアトルストームとの掛け持ちでフル回転しつつ、日本代表でも攻守に欠かせないエースとなっている。一方の水島はここに来て評価を上げているシューター。一度は教員を目指して大学に進むも、そこからトヨタ自動車に加入して4シーズン目。毎年評価を上げ、今夏は日本代表の一員としてアジアカップに参戦。決勝のオーストラリア戦では得意の3ポイントシュートを決めまくり、アジア制覇の立役者となった。

Wリーグのトップを争うJX-ENEOSとトヨタの中心選手であり、日本代表でも存在感を見せる2人は、桜花学園の同級生。まずは2人の出会いから、そしてWリーグや日本のバスケットボール界について語ってもらった。

水島「来夢が悪さばっかりしてたのは覚えてます」

──桜花学園に入った頃、お互いのイメージはどんなものだったかを聞かせてください。第一印象は覚えていますか?

水島  私は初めて会った時のことを覚えています。桜花に入る前に試合をしてるんですけど「めっちゃ審判に文句を言ってる選手がいる」と思って。ずーっと文句を言ってて(笑)。
渡嘉敷 中学生の時はそうだったかなあ。
水島  今は文句は言わなくなったけど、しゃべるのは変わらないよね。試合中もずっと大きな声でしゃべってます。
渡嘉敷 私はどうだったかなあ……。顔が薄い、とか?(笑)
水島  それは第一印象じゃないでしょ。
渡嘉敷 同期が多かったし、最初はそんなにしゃべらなかったよね。
水島  しゃべらなかった。めっちゃ怖かったもん。
渡嘉敷 絶対そんなことないでしょ。身長があっただけだって(笑)。
水島  いや、大きくて威圧感がありました(笑)。
渡嘉敷 私は水島をイチって呼んでるんですけど、イチとすごく仲が良くなったのは、バスケというより同じクラスになってからですね。2年と3年でクラス一緒で。
水島  3年は一緒のクラスだったけど、2年はどうだったかな? もう10年も前だから……。でも、来夢が悪さばっかりしてたのは覚えてます。
渡嘉敷 ちょっと、そんなことないでしょ!(笑)
水島  ほら、迎えに行ってあげたじゃん。
渡嘉敷 そうだ、ありました(笑)。学校のことで放課後に呼びだされて怒られてたら助けてくれたんです(笑)。
水島  「早く部活行くよ、呼ばれてるよー」って。本当は呼ばれてないんですけど。
渡嘉敷 「先生すいません、呼ばれてるんで帰りますねー」って。毎日怒られてたわけじゃないですけどね。井上先生の前だと私はめっちゃ良い子だし。
水島  いや、井上先生にもバレてたよ(笑)。

渡嘉敷「Wリーグに来ると知った時はうれしかったなあ」

──すごく仲が良いのは分かりました(笑)。逆に、2人の間にライバル意識のようなものはありましたか?

渡嘉敷 ポジションが違うので、ライバルではないですね。ライバルと思ったことある?
水島  ない(きっぱり)。試合に出るためにはチーム内の競争があって、それには勝ちたいので、同じポジションの岡本(彩也花)とかに対して「負けたくない」って気持ちはありましたけど、来夢にはただ「頑張って」しかないです。
渡嘉敷 そうだよね。そこはお互いに頑張ろうという仲間でしかないです。

──高校卒業後、渡嘉敷選手はJX-ENEOSに加入しましたが、水島選手はトヨタに入る前に大学に進学しています。

渡嘉敷 ビックリしましたよ。「え!? 大学行くの!?」みたいな。
水島  大袈裟です。大学に行くのは知ってたから、そんなリアクション絶対してない(笑)。
渡嘉敷 確かにそうなんですけど、それでも「もったいないな」と思いました。自分たちの代は強かったし、その中でも1年からユニフォームをもらっていた選手はそんなに多くないんです。イチは1年のインターハイ予選から、本当に一番最初からユニフォームをもらってたんです。私だって1年のインターハイからですよ。
水島  そこはライバル意識があったのね(笑)。
渡嘉敷 だから、個人的には大学に行くのがもったいないと思っていたので、卒業後にWリーグに来ると知った時はうれしかったなあ。先生になるために頑張ってたのも知ってますけど……でも先生に向いてるのかな?
水島  向いてるよ。私の授業を受けたことないでしょ(笑)。
渡嘉敷 めっちゃスパルタでしょ。
水島  うん、それはそう(きっぱり)。

(後編)「日本代表もWリーグも、私たちが女子バスケを引っ張ります!」