Bリーグは3月20日から4月1日にかけての試合開催を中止とし、B1のレギュラーシーズンは60試合から54試合へと短縮された。新型コロナウイルスの影響がこの先にも及ぶ可能性はあるが、4月4日以降のスケジュールは無事に消化できると仮定すれば、過密かつ変則の日程の中で地区優勝やチャンピオンシップ進出、そして残留プレーオフ回避など、チームによって目的は違えど負けられない戦いが続くことになる。今回は川崎ブレイブサンダースが抜け出した中地区を予想する。
川崎の優勝は秒読み
川崎 31勝9敗
三河 18勝23敗(13.5ゲーム差)
富山 17勝24敗(1ゲーム差)
新潟 13勝28敗(4ゲーム差)
横浜 11勝30敗(2ゲーム差)
三遠 5勝36敗 (6ゲーム差)
川崎は2位を13.5ゲーム差で突き放し、リーグ最速でチャンピオンシップ進出を決定させた。さらに優勝マジックは1と、中地区優勝をすでに手中に収めている。
現在ワイルドカード2位のサンロッカーズ渋谷が27勝15敗と大きく勝ち越しているため、シーホース三河と富山グラウジーズがチャンピオンシップに進出するためには中地区2位での出場しかない。現在2位の三河が有利と言えるが、3位富山とのゲーム差はわずかに1と安泰とは言えない。さらに川崎との対戦を3試合残している点も不利に働く。富山は川崎との対戦をすべて終えており、同地区の下位チームとの対戦を多く残している。4月11日、12日に予定されている富山ホームでの直接対決が非常に重要になる。
注目なのが残留プレーオフ回避の戦いだ。以下は過去3シーズンの残留プレーオフ回避となる15位チームの戦績だ。
2016-17 18勝42敗(秋田、富山)
2017-18 24勝36敗(富山、滋賀、大阪)
2018-19 17勝43敗(秋田)
過去3シーズンを参考にすると、残留プレーオフ回避のボーダーは20勝前後となる。
三遠ネオフェニックスは高校生Bリーガーとして注目を浴びる特別指定選手の河村勇輝が思い切りの良いプレーを見せ、それに刺激されるように周りも力を発揮して調子を上げているが、残留プレーオフでの戦いを見据えた戦い方を模索するべきだろう。横浜ビー・コルセアーズもヘッドコーチの交代を機にタイムシェアを基調とする全員バスケが功を奏し、調子を上げている。それでもこのボーダーを考えると、終盤戦で大幅に勝ち越す必要があり厳しい戦いが続く。
新潟アルビレックスBBは現在15位で残留プレーオフ圏内だが、14位のレバンガ北海道とは0.5ゲーム差と回避できる可能性は大いにある。また、川崎との対戦が1試合で他地区との対戦で格下の島根スサノオマジック戦を残している点も有利に働きそうだ。
2位の三河から4位の新潟までは5ゲーム差。対戦相手の妙もあるなど、チャンピオンシップ進出最後の1枠を巡る戦いは最後までもつれるだろう。