「選手として、人間として、成長したい気持ちを持つ」
コービー・ブライアントが現役を引退した2015-16シーズン、ケビン・デュラントがコービーと夕食をともにしたことが話題となった。当時サンダーに所属していたデュラントも、そしてコービーも、2人の間で交わされた会話について多くを語ろうとはしなかった。
あれから2年。コービーはコートを去り、デュラントはウォリアーズに移籍してキャリア初優勝を飾った。ウォリアーズでの2年目を迎えたデュラントが、『Bay Area News Group』とのインタビューで、コービーとの夕食について初めて語った。
「コービーの現役最後のシーズン中、オクラホマシティで夕食を一緒に食べた。コービーとは、彼が引退後に何をしたいかとか、ビジネスマンとしてのビジョン、バスケットボール界にどういう形で功績を残したいかとか、そういう類の話だった。いろいろなことを話して彼の聡明さを感じ、すごいと思ったよ」
コービーから学んだことを聞かれると、デュラントは「好奇心を持つこと、それから成長すること」と答え、こう続けた。
「常に学び、常に成長すること。いつもスポンジのように吸収して、好奇心を持つこと。バスケットボールに関してだけではなく、コート外でもね。とにかく好奇心を持って、学ぶこと。一人の男して、人間として、そして選手として成長したいという気持ちを持つこと。コービーに会うと、そういう姿勢を持っていることがすぐに分かるよ」
年齢が10歳離れているデュラントにも、コービーはNBAレジェンドとして、あるいは成功者として、その心得を伝えていた。おそらくコービーも、マイケル・ジョーダン世代のレジェンドから同じようなことを教えられたのだろう。時代が変化しても変わらないものはある。コービーから受け継いだ薫陶を、デュラントもまた、次世代の誰かに伝える時がやってくるはずだ。