ライアン・ロシター

「できる限りハードにプレーし、試合を楽しんだ」

2月24日に行われたアジアカップ予選、アウェーのチャイニーズタイペイ戦は、日本代表に新たに加わった戦力、ライアン・ロシターにとって最高のアピールとなった。

同じくラマスジャパンでのデビュー戦となった金丸晃輔とともに17得点を記録。ロシターは長身選手のいないチャイニーズタイペイを相手にゴール下を支配。驚異の19リバウンドを記録したが、その数字以上にインサイドでファイトし、リバウンドを取れなかったボールもティップで繋いで味方に取らせ、またディフェンスでもフットワーク良くアウトサイドまでカバーして、攻守ともに宇都宮ブレックスでやっている質の高いプレーを披露した。

ロシターは「エナジーとエゴのところは良かったと思います」と自分のプレーを評価した。リバウンドやスクリーンといったコンタクトプレーで激しさを出すスタイルが目立っており、「ラマスは4番、5番の選手にクラッシュしてほしいと言っています。自分はどっちにしろクラッシュするので、(リバウンドを)自由に取れたのだと思います」と語る。

チームの出来についても、「この試合に向けての準備では特にディフェンスに力を入れて、ハイプレッシャー、パッシングレーン、リバウンドを重視していました。特に第3クォーターでは守備が良く、そこからファストブレイクポイントに繋げられました」と、ディフェンスからリズムを作った上での完勝であることを強調する。

ただし、シーズン中の代表合宿とあってまだ限られた回数の練習しかできておらず、「代表のシステムでプレーするにはもっと時間をかけて慣れる必要があります」と振り返る。見ている分にはスムーズな連携が取れているように見えたが、実際はチームの決まりごとへの遂行でいくつか不十分な点があったようだ。

それでもロシターは、「日本代表として初めての試合で少しナーバスになっていた。だからミスもあったけど、できる限りハードにプレーしたつもりだし、試合を楽しむことができた。全体としては良い内容だった」とデビュー戦を振り返った。

帰化選手はチームに1人しか登録できない。ニック・ファジーカス、ギャビン・エドワーズとのチーム内競争は相当激しくなるだろうが、ロシターは自分らしいプレーでアピールに成功した。