互いに選手生命を脅かすケガを経験
度重なる負傷が原因で精神的に疲弊し、現役引退まで検討していると報じられたデリック・ローズ。所属するキャバリアーズは彼がチームを離れている状況を静観している。ローズが今後もプレーを続けるか、じっくりと考える時間を与えているのだ。レブロン・ジェームズは「彼にとってベストな結果になることを願う」と言い、ドウェイン・ウェイドは「どんな決断をするにしても自信を持ってほしい。俺たちはいつだって力になる」と全面的なサポートを約束している。
そんな中、バックスのジャバリ・パーカーも同じシカゴ出身の『先輩』、ローズにメッセージを送った。『Desert News』に「誰にも彼が抱えている問題は分からない」とコメント。幼い頃からローズを知っているというパーカーは、ローズと同じパブリックスクール『サイモン・キャリア・アカデミー』に進学し、同じくNBA選手にまで上りつめた。
パーカーは言う。「彼について、いろんなヤツがくだらないことを言っているよね。今は彼にとって上手くいかない時期なんだ。そんな時に気分良く過ごせるかどうかは彼次第だ」
ローズは、2011年にNBA史上最年少でシーズンMVPを受賞後、この6年間で4度も大きなヒザの手術を必要とするケガに苦しんできた。ようやく健康な身体を取り戻し、悲願である優勝のためにキャブズとベテラン最低保証額で契約したにもかかわらず、序盤戦に再びケガをしてしまい、自暴自棄の状態に陥っていると言われている。
パーカーもまた、過去3年で2回もヒザの前十字靭帯を断裂する重傷を負い、現在は復帰に向けてリハビリに取り組んでいる。選手生命を脅かすケガを短期間で複数回経験したという意味では、ローズの心境を理解できる立場にいるため、何かを言わずにはいられなかったのだろう。
今は、とにかくローズが決断を下すのを待つことしかできない。最終的には本人の意思が尊重されるべきだが、このまま表舞台から姿を消すことは、ファンも、チームメートも望んでいない。