ヤニス・アデトクンボ

オバマ「君は与えることができる人」

オールスターウィーク中にバラク・オバマ元大統領を招いて行われたトークイベント『ファイヤーサイド・チャット』に、バックスのヤニス・アデトクンボが参加した。『オバマ・ファンデーション』が主催したこのイベントでアデトクンボは元大統領から貴重なアドバイスを受けた。

内向的で知られるアデトクンボに対してオバマ元大統領は「ヤニスにはもう少し心を開いてほしい。社会へ還元するという意味では、君は与えることができる人だ。みんなのお手本になってほしい」と助言した。

アデトクンボの内向きな性格は彼の生い立ちと関係がある。アデトクンボの両親は1991年にナイジェリアからギリシャへ安定した職を求め移住した。そして、異国の地で移民の子として国外退去に怯えながら日々暮らしていたという。

「プライバシーを常に大事にしてきた。両親は身を隠すようにして暮らしていたので、なんでもオープンにするのは怖かった。外に出ることにも怯えていた」と、アデトクンボは移民として暮らす恐怖を語った。

「アフリカからの不法移民が白人の住む地域で暮らすことを想像してほしい。自然と家族の結束が固くなった。知り合いしか信頼できなかったし、家族に良くないことが起きてほしくなかった。助けてくれる人、正しい方向へ導いてくれる人しか信じられなかったんだ」

バックスのチームメート、クリス・ミドルトンはオバマ元大統領の激励を受けてアデトクンボがもう少し外向的になることを期待している。「ヤニスは若いけど、賢くて、社会に恩返ししたいと考えている。オバマ元大統領から言われれば、彼に響くはずだ。もっとオープンになってくれると思うよ」

チャリティ活動に熱心なアデトクンボは母国のギリシャで恵まれない若者たちのためのバスケットボールアカデミーを開校したり、小児がん患者のチャリティプログラムの資金を集めるなど、積極的に奉仕活動を続けている。ミルウォーキーでもコニュニティの貧困問題に取り組むプログラムに協力している。

アデトクンボはオールスターゲーム後の会見でオバマ元大統領とのイベントを振り返り、「僕が学んだのは、他人の人生を変えたければ、正しい道へ導きたいなら、もっとオープンにならないといけないということだ」と話した。