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プレーオフ進出へ向けた最後の切符を巡る争いが激化

2015-16シーズンのレギュラーシーズンは4月13日で全日程を終える。そして、来週末にはいよいよプレーオフが開幕し、優勝に向けたサバイバルレースが始まるというわけだ。ポストシーズンを争う顔ぶれは東西ともに概ね出揃いつつあるが、現時点でプレーオフ進出が決まっているチーム、出場の可能性が残されているチームについて、簡単におさらいしておきたい。

4月4日時点でプレーオフ進出を確定させているチームは以下のとおり。

東カンファレンス
56勝22敗(.714)キャバリアーズ
51勝25敗(.671)ラプターズ
45勝32敗(.584)ホークス
45勝32敗(.584)セルティックス
44勝32敗(.579)ヒート
44勝32敗(.579)ホーネッツ

西カンファレンス
69勝8敗(.896)ウォリアーズ
64勝12敗(.842)スパーズ
53勝24敗(.688)サンダー
48勝28敗(.632)クリッパーズ

プレーオフの1回戦では、各カンファレンスの1位と8位、2位と7位、3位と6位、4位と5位が対戦する。カンファレンス準決勝は、1位と8位の勝者vs4位と5位の勝者、2位と7位の勝者vs3位と6位で試合が組まれ、決勝に勝ち上がった2チームが東西の優勝を争う。こうして最後に残った東西の代表2チームがNBAファイナルで激突するのだ。

カンファレンス1回戦、準決勝、決勝、NBAファイナルともに最大7戦のシリーズで、順位が上のチームに最大4試合を戦うホームコート・アドバンテージが与えられる仕組みだ。

つまり、カンファレンス1位と8位のチームが対戦する1回戦では、1位のチームがホームで4試合を戦う権利を手にする。対戦フォーマットは2-2-1-1-1、ホームコート・アドバンテージを持つチームが第1、2、5、7戦を本拠地でプレーする。

ジミー・バトラーが牽引するブルズは、逆転でのプレーオフ進出に向けて意欲を燃やす。

現時点で東カンファレンスの7位と8位を争っているのはペイサーズ、ピストンズ、ブルズ、ウィザーズの4チーム。ブルズは先月29日にペイサーズとの直接対決に勝利したものの、4月2日のピストンズ戦を落としたことで厳しい状況に追い込まれた。ウィザーズは数字上の可能性こそ残っているものの、現実的には厳しい。

ロケッツは強豪との対戦が続いた先週を勝ち越し、西カンファレンスのプレーオフ出場権争いを激化させている。

一方、西カンファレンスは5位以下が大混戦。ブレイザーズ、グリズリーズ、マーベリックス、ジャズ、ロケッツによるサバイバルレースの様相を呈している。9位につけるロケッツが、強豪との連戦が続いた先週を3勝2敗と勝ち越し、終盤の大混戦を演出している。いずれにしても決着が付くのはレギュラーシーズン最終戦になりそうだ。

昨シーズンまでの規定では各地区優勝チームに上位4シードが与えられていたものの、今シーズンからは勝率順で順位が決まる。もしレギュラーシーズン最終戦を終えて勝率で並んだチームが出た場合、タイブレーク方式によって優劣が決定する。タイブレークは状況により適用される条件が変わるが、一番分かりやすいのは直接対決での勝敗数だろう。例えば、所属地区が異なるマブス(サウスウェスト)とジャズ(ノースウェスト)が41勝41敗で西の8位に並んで全日程を終えた場合、レギュラーシーズンでの直接対決で上回ったほうがプレーオフ進出最後の枠に滑り込むことになる。現在まで両チームは2試合戦って1勝1敗。このまま混戦が続けば、4月11日に行なわれる最後の直接対決が勝負の分かれ目となる。

直接対決を2試合残すウォリアーズとスパーズ

ちなみに、リーグ全体の1位はいまだ8敗しか喫していないウォリアーズでほぼ決まり。わずかながら可能性を残すのはスパーズだ。もしウォリアーズが残り5試合全敗した場合、スパーズが残り6試合全勝すれば、逆転してリーグ1位になる計算が立つ。

スパーズはウォリアーズとの直接対決2試合を残しており、リーグ全体1位にわずかながら可能性を残す。

実際にはウォリアーズが残り数試合でスパーズに残されたわずかな可能性を消すだろうが、それでもまだ2試合残っている両者の直接対決には興味が集まる。両者の直接対決は4月7日にオラクル・アリーナで、10日にAT&Tセンターで行われる。順当に行けば西カンファレンス決勝で激突する両者の前哨戦からは目が離せない。

レギュラーシーズン最後の1週間、プレーオフをかけた戦い、そしてプレーオフでの対戦を見据えた上位同士による戦いも含め、まだまだ見どころは十分にあるのだ。