「プレーオフはできるだけ長く続いてほしい」
東京オリンピックに向けたアメリカ代表の最終候補44名が発表された。その中にはアンソニー・デイビス、ドワイト・ハワード、カイル・クーズマ、ジャベール・マギー、そしてレブロン・ジェームズと、レイカーズの選手が5人いる。
『LAタイムズ』の取材を受けたレブロンは「壮観だね」と話す。「代表にこれだけレイカーがいるのはすごいことだ」
レブロンは過去、アテネ、北京、ロンドンとオリンピック3大会に出場して金メダルを2度獲得している。それでも前回のリオ大会への参加は見送った。今回の東京オリンピックに向けた選手選考はこれから本格化するが、レブロンに関しては彼自身が参加するかどうか決められる立場にある。
アメリカ代表は昨年のワールドカップでベスト8止まり。彼らにとっては惨敗と言うべき結果に終わっている。昨年大会にはレブロンを始め多くのNBAトップ選手が参加を辞退したが、選手層で他のチームに劣っていたわけではない。アメリカ代表に欠けていたのはチームをまとめる強力な個性だ。代表チームには様々なチームから、普段は異なるスタイルのバスケットをプレーする選手たちが集まってくる。準備期間は短く、プレーを合わせることは簡単ではないし、それぞれの選手の意識を一つにまとめることはもっと難しい。アメリカ代表ともなれば、NBAの各チームからエース級の選手が集まって来るが、コートに立てるのは5人だけ。いつもとは異なる役割でのプレー、チームへの自己犠牲が全員に求められる。それを徹底するには、レブロンのような存在がチームを引っ張るのが一番だ。
ただ、アメリカ代表のためならすべてを犠牲にする、というメンタリティはレブロンには存在しない。昨年のワールドカップの結果を受けて「残念だ」と話しながらも、東京オリンピックへの参加については明言を避けた。彼にとってはレイカーズも代表も等しく重要で、良好なコンディションをより長く保つために、オリンピック参加を再び見送るかもしれない。
彼に急ぐつもりはなく、決断はシーズン終了まで先送りにするつもりだ。「これまで言ってきたように、シーズンすべてが終わった時点でのコンディションによる。プレーオフはできるだけ長く続いてほしいからね。そして僕の気持ちが、家族の意識がどこに向いているかだ」