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ミロティッチが復帰してもスタメンの座は譲らず

ベン・シモンズ、ロンゾ・ボール、ジェイソン・テイタムなど、今シーズン序盤はルーキーの活躍が目立つ。再建期に入ったブルズの新人、ラウリー・マルッカネンも、1年目の選手とは思えないパフォーマンスを続けている。

ボビー・ポーティスとニコラ・ミロティッチの喧嘩騒動の影響により、開幕から全14試合に先発出場しているマルッカネンは、スパーズ戦を除く13試合で2桁得点を記録。11月19日のサンズ戦では、キャリアハイとなる26得点を挙げている。そんなマルッカネンが、シカゴにやってきて最も興奮した瞬間は、冬の到来を示す積雪だった。

11月上旬に積雪を観測したシカゴについて聞かれたマルッカネンは、「雪は大好きなんだ。久しぶりに雪が降るのを見た。ここ最近で一番うれしかった瞬間だね。雪が降るのをずっと待っていたんだ。こういう気候が続くと良いな」とコメント。地元メディアから、年明けからは嫌になるほど雪を見ることになる、と言われたマルッカネンだったが「雪が嫌になることはないよ。1月にもう1回聞いてもらっても構わない」と、答えた。

それもそのはず、マルッカネンは雪国フィンランド出身。これだけ喜ぶのだから、寒さが厳しくになるにつれ、調子が上がってくるに違いない。

ここまでチーム2位の平均15.6得点を記録しているマルッカネンを、ヘッドコーチのフレッド・ホイバーグも高く評価している。間もなくミロティッチがチームに合流する予定だが、ホイバーグは『Chicago Tribune』に「今後も先発はラウリーでいく」と明言した。

マルッカネン本人も、これからが勝負になることを自覚している。同じく『Chicago Tribune』に対し、「開幕から大きなチャンスを得られた。ボビーの復帰はうれしいし、ニコ(ミロティッチの愛称)にも早く戻ってきてもらいたい。自分は先発に相応しいだけの力があることを証明しないといけない立場にいる」と語り、ポジション争いに向け気を引き締める。

チーム内競争の正念場に向け、シカゴに雪が積もったことは、我々が思う以上に彼にとっては重要なことなのかもしれない。