「これはビジネスでしかない」
今年のNBAトレードデッドラインに移籍が決まった一番の大物選手は、オールスター選出2回を誇るアンドレ・ドラモンドだった。
ピストンズはドラモンドをキャバリアーズにトレードし、その見返りにブランドン・ナイト、ジョン・ヘンソン、2023年のドラフト2巡目指名権を獲得した。以前から噂されていたとはいえ、ドラモンドからしてみれば寝耳に水のトレードだったのだろう。成立後、彼は思いの丈をソーシャルメディアに投稿。そこには、球団に対する不信感が詰まっていた。
「NBAで学んだことが一つあるならば、このリーグには友人はいない。そして誠実さもないということ。僕はピストンズのために心も魂も尽くした。それなのに、事前に何の連絡もなく今回の件が決まってしまった。それで分かったんだ。これはビジネスでしかないとね! デトロイト、愛しているよ」
ドラモンドが言うように、NBAはビジネス的な側面が強い。8年も在籍した功労者への対応としては不誠実だったと言えるかもしれないが、球団はチーム再建のために彼を放出せざるを得なかった。
ドラモンドは、今シーズン終了まではキャブズでプレーする。ただ、夏にはプレーヤーオプションを行使せず、フリーエージェントになる可能性が高い。
プライドを傷つけられた以上、再び選手としての評価を高め、ピストンズを見返してやるという気持ちを持って歩んでいくに違いない。