「指導者である前に教育者になりたい」
レバンガ北海道の松島良豪が今シーズン限りでの現役引退を決断。2月5日に会見を行った。
ポイントガードの枚数が多いチームにあって今シーズンはプレータイムをやや減らしてはいるものの、スピーディーな展開からアシストを繰り出すスタイルで存在感を確立しており、なによりまだ28歳と若く、引退は早すぎるように感じる。それでも松島は指導者の道に進むことを決め、このタイミングでの引退に「悔いは全くないです」と言う。
「もともとプロ選手としてのキャリアをスタートする前から、漠然と28歳くらいまでプロ選手としてプレーをできればいいと考えていて、ちょうど先日28歳になりました。プレーヤーとして身体や頭も成長し、このタイミングでの引退を疑問に思う人はいたと思いますが、自分がプレーヤーとして自分のためにバスケットをすること以上に、これからは次の世代に繋げていきたいという気持ちが大きいです」
今年1月に大学院を受験し、合格している。「僕は指導者である前に教育者になりたい」と松島は語る。
「プロ選手というよりは、大学生・高校生・中学生といった、バスケット以外のことも教えていける存在になりたいと思っています。これまで、僕より上手な選手、ポテンシャルを持った選手を沢山見てきましたが、途中であきらめたり、高校や大学をやめる選択をした人たちを見てきた中で、そういう人たちに何か声をかけることでその人が違う道、より望んでいた道を歩めたのではないかと考えてきました。そういう選手を一人でも少なくしていきたいという気持ちがあるので、指導するカテゴリーは決めていませんが、教育者の方に進んでいきたいという考えはあります」
もっとも、それは今シーズン終了後のこと。残るプロキャリアを全うする気持ちは強い。シーズン後半戦に向けて「僕の一番の持ち味はディフェンスとアシストだと思っていますので、そこは最後まで貫き通したい」と意気込む。
「今、個人的にはプレータイムが少ないですが、チームメイトにも負けたくないと思っていますので、最後の1分1秒までチームメイトと競争し、僕がコートに立ってチームを勝たせていきたいと思っています」