ザイオン・ウィリアムソン

チームを勝たせられるかが最大の評価基準に

ペリカンズのドラフト全体1位ルーキー、ザイオン・ウィリアムソンがNBAデビューを飾ってから2週間あまりが経過した。ザイオンはデビュー戦で22得点を挙げ、その後も出場時間が限られた中で強烈なインパクトを残し続けている。このまま試合に出場し続ければ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを取れるのではと期待を抱かせるほどのパフォーマンスだ。

それでも、現時点での最有力候補は間違いなくグリズリーズのジャ・モラントだ。モラントは44試合に出場して平均17.5得点、3.4リバウンド、7.1アシストを記録。グリズリーズは現在25勝25敗、5割をキープして西カンファレンス8位のプレーオフ圏内にいる。モラントはルーキーながら今シーズンのサプライズチームとなったグリズリーズを牽引している。

一方のザイオンはデビューしてまだ6試合しかプレーしていない。平均出場時間が26.3分と短い中でも、1試合平均19.5得点、8.2リバウンド、1.7アシストとスタッツを残している。ザイオン抜きでは17勝27敗と負け越していたペリカンズは、ザイオンのデビュー後は3勝3敗と持ち直している。それでもペリカンズは現在20勝30敗で西カンファレンス12位、8位のグリズリーズとは5ゲーム差だ。

『Heavy』によれば、ザイオンがルーキー・オブ・ザ・イヤーになるには満たすべき条件がある。まずはケガをせずシーズンを乗り切ること。今シーズンすでに44試合を欠場しており、毎試合コートに立つことが一番の課題だ。次に1試合平均20点以上取ることだが、彼の能力をもってすれば十分クリアできそうだ。最後に、ペリカンズがグリズリーズを上回る順位でシーズンを終えること。これらの条件が揃って初めてモラントと比較対象になれる。

シーズンは30試合以上残っており、ペリカンズとグリズリーズの順位が入れ替わる可能性は十分にある。ザイオンに関してはブランドン・イングラムやロンゾ・ボールとのコンビネーションが向上し、ケガの状態も良くなればさらに質の高いプレーを見せられる。プレータイムもこれからさらに伸びるはずだ。

シーズン後半戦、両チームのプレーオフ出場争いに加え、ザイオンとモラントのルーキー・オブ・ザ・イヤーを巡る戦いも一層面白くなるはずだ。