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天性の才能には「実戦練習に勝るものなし」

今シーズンからティンバーウルブズでプレーしているジャマール・クロフォードは、NBAトップクラスのハンドリング技術を誇る選手の一人。成功率の高いシュート力、3ポイントシュートの際にファウルを誘う老獪な技術はもちろんのこと、中でも群を抜くテクニックは、相手を抜き去るクロスオーバーだ。

37歳になった今もトップクラスのハンドラーとして知られるクロフォードだけに、さぞかし練習からハンドリング、ドリブルに相当な時間を割いていると思われがちだが、実際には違う。

クロフォードの友人でもあり、元プロバスケットボール選手で、現在はワシントン大学バスケットボール部コーチを務めるウィル・コンロイが、『Sports Illustrated』とのインタビューで、クロフォードの練習内容と才能について語った。

コンロイは『Sports Illustrated』に、「彼は、オフの間はトレーナーと朝に自宅で練習している。でも、特別な練習ではないんだ。おかしな風に聞こえるだろうけれど、私は、彼がドリブルの反復練習をしている姿を一度も見たことがない」と話した。「あのクロスオーバーは天性のものだよ」

コンロイによれば、クロフォードの練習内容は、ピックアップゲームの前後にシュート練習を加えるメニューが基本になっているという。『実戦練習に勝るものなし』、という考えは理に適っているが、あのクロスオーバーを練習なしでやっているというから驚きだ。

ウォリアーズのステフィン・カリーは、試合前にシュート、ハンドリングの反復練習を時間をかけて行っている。カリーが努力の天才だとすれば、クロフォードの才能は、まさに天から与えられたもの。

37歳の今も衰え知らずのクロフォード。彼こそ本当の天才なのかもしれない。