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母の勧めでスマホから離れ精神集中

今シーズンも開幕からフィールドゴール成功率50%、3ポイントシュート成功率40%を超えているウォリアーズのクレイ・トンプソンが、試合前に行っている『ルーティン』を明かした。

『The Bay Area News Group』とのインタビューで、トンプソンは、現代っ子としては珍しく、試合前に新聞を読んでいると語った。気になる理由についても語っているのだが、これが実に興味深い。「自分はシンプルなものが好きて、試合前には新聞を読むルーティンを気に入っているんだよ」とトンプソンは語る。「母が勧めてくれたんだ。『試合前に携帯のスクリーンばかり見るのではなく、活字を読みなさい』と言われてね」

スタッツを見れば、その効果は出ている。トンプソンは「そのおかげでリラックスできているんだ。気持ちを切り替えられるし、コート上で受ける重圧からも解放される」と言う。

「新聞を手に取って、ページをめくるのが好きなんだ。それに、新しい新聞のインクの匂いも好きだね」とも答えている。

現代では携帯端末でどんなコンテンツも手軽に読める時代。何事もペーパーレス化が進んでいる。しかし、スマホの画面を見るために首を長時間下げた状態が続くことで、目、首、肩、頭の筋肉が疲労し、スマホの画面から出るブルーライトが眼精疲労を引き起こす『現代病』が蔓延していると指摘する声もある。プロアスリートなら試合前には控える方が賢明なのかもしれない。

いずれにしても新ルーティンのおかげで紙媒体の良さを再確認し、インクが印刷された紙の独特な匂いを気に入る、というのが実にトンプソンらしい。

今後も好成績を挙げれば、ベイ・エリアのメディアはこぞってトンプソンに朝刊を差し入れるようになるかもしれない。プロスポーツ選手だけでなく、誰でも手軽にできるため、スポーツをする子供たちも実践すべきルーティンではないだろうか。