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ビハインドが続く展開もチーム一丸で困難を打開

レイカーズが開幕から3戦全勝と好調のウィザーズをホームに迎えた。

レイカーズは立ち上がりこそアグレッシブに走って12-4とリードするも、その後はジョン・ウォールとブラッドリー・ビールの強力バックコートを中心とするウィザーズの勢いが勝り、第2クォーターに逆転を許した後はビハインドを背負う展開が続いた。

レイカーズの反撃が始まったのは第4クォーター残り7分、75-85と10点差の場面から。ブランドン・イングラムが強引なアタックでオットー・ポーターJr.のマークを振り切り、バスケット・カウントの3点プレーを決める。ここから前からのプレッシャーを強め、ウォールとビールに対して1on1で抜かせないことで攻撃の起点を作らせない。タフショットを打たせてはジュリアス・ランドルを中心にリバウンドをしっかり押さえ、自分たちのペースを作り出した。

実力上位のウィザーズはそれでも崩れずに試合をコントロールしたが、走る展開に持ち込むとレイカーズに分があった。残り1分35秒、ディフェンスリバウンドを取ったロンゾ・ボールが猛スピードでリングにアタック。ウィザーズの4選手が止めに来たのを見逃さず、ロンゾは大外で完全にフリーになっているランドルへボールを託す。ほとんど3ポイントシュートを打つ機会のないランドルだが、このチャンスを見事に沈めて1点差に詰め寄った。

この一発でステイプルズ・センターの盛り上がりは最高潮に達し、ウィザーズへの圧力となった。ビールがフリースローを1本落とし、レイカーズは最後の攻めでイングラムが自ら放ったタフショットのこぼれをタップで押し込む。これで92-92、試合はオーバータイムへと突入した。

オーバータイムもウィザーズが先行し、レイカーズが追いかける展開に。それでも残り2分10秒、ロンゾがまたもドライブで注意を引き付けて逆サイドの外で待つカイル・クーズマへ展開。この3ポイントシュートが決まり逆転に成功する。ウォールのドライブレイアップでひっくり返されるが、その直後にコールドウェル・ポープのコーナースリーで再びリードを奪った。

残り11秒、逆転を狙うウォールのシュートをランドルーが渾身のブロック。ラスト4.5秒、ウォールがマッチアップするロンゾのファウルを誘いつつ3ポイントシュートを放つも、ロンゾはこれに引っかからず接触を避け、シュートもリングに嫌われてタイムアップ。レイカーズが102-99で大混戦を制した。

ロンゾは6得点と数字は伸びなかったが、要所で10アシストを積み上げて勝利に貢献。「終盤に全員一致団結して守備に力を入れられたから延長戦に持ち込めた。誰か一人の力ではなく、チームで勝ち取った勝利だ」と語る。決定的な得点を挙げたコールドウェル・ポープにしても、「終盤にスイッチを多用してウォールとビールを抑えられた」とディフェンスを勝因に挙げた。

レイカーズは決して洗練されたプレーをしたわけではなかったが、最後まであきらめずチーム一丸となり、ハッスルしたことで相手を飲み込んだ。劣勢が続く中でチームを引っ張り、19得点10リバウンドを記録したイングラムは「チームの力を信じていた。前の試合から学んだことも生かし、チームとして求めている形のプレーを見せられたと思う」と勝利を喜んだ。

ウィザーズは開幕からここまで好調だっただけに、レイカーズ相手の初黒星は悔やまれる。指揮官のスコット・ブルックスは「パスがなくドリブルばかりのバスケットで、相手に付け入る隙を与えてしまった」と第4クォーターの失速を敗因に挙げた。

レイカーズはこれで勝率5割。まだまだ粗はあるが、勝つことでチームはまとまるはず。次は中1日を置いてラプターズと対戦する。ウィザーズはアウェー4連戦の3戦目、ウォリアーズとの対戦となる。