岐阜女子

正確なシュートとトランジションで圧倒

昨年のウインターカップを制した岐阜女子(岐阜)が、決勝進出を懸けて京都精華学園(京都)と対戦した。

安江満夫コーチが「藤田(和)、林(真帆)、インサイドの(イベ)エスター(チカンソ)ですね。ウチは3本柱で戦ってきました」と語るように、エスターがインサイドを制し、藤田がパスを散らし、林がトランジションから3ポイントシュートを沈める得意の形が随所に出た。

守備でも1対1を主流とする精華女子のオフェンスを個人で守り切り、前半を59-22と圧倒。インターハイの対戦では、前半に大量リードを奪いながら後半に6点差と迫られたが、今回は81-63と圧勝した。

決勝で対戦する桜花学園については「1番から5番までタレントがしっかり揃っている。なかなか隙がないので、その隙を自分たちでどうやって見つけようかなと。我々はチャレンジャーとして向かっていくだけなので、一生懸命戦いたい」と、コメントした。

岐阜女子

「恩返しという意味でも桜花を倒して優勝したい」

キャプテンの林は4本の3ポイントシュートを含む19得点を挙げ、しっかりと自分の役割を果たした。岐阜女子はウインターカップ連覇が懸かるが、「インターハイで負けて悔しい思いをしましたし、負けた思いの方が強いです。王者じゃなくて、自分たちは挑戦者です」と、挑戦者として姿勢を崩さない。

「インターハイで負けて、応援してくださったり支えてくださっている方々に申し訳なかったので、恩返しという意味でも桜花を倒して優勝したい」と、林は最後の決戦に向け意気込んだ。

アグレッシブなプレーで攻守を支える藤田もインターハイでの敗戦を今でも覚えている。「インターハイは自分たちのミスから負けてしまいました。今まで練習をたくさんしてきたので、それをすべて出し切って勝ちたい」

桜花にインターハイで敗れて以降、シュート力改善に取り組んできた。「2ポイントが90%、3ポイントが80%を目標にゲームライクでシューティングをして、シュート力を上げてきました」

京都精華との一戦でも、チーム全体のシュート力の高さが際立ち、藤田も「今日も見ていただいたように、外からのシュートを確実に決めきれている」と自信を手にしている。

どの選手もディフェンスがカギを握ると口を揃えるが、藤田は後半が大事との持論を展開した。「夏は後半にバテて、マークが遅れてノーマークのシュートを打たれてしまいました。後半が大事になります。インターハイが終わってから、しっかり体力もつけてきました」

もちろん、序盤で主導権を握れば試合を優位に運ぶことができる。だが、後半の極限状態でのパフォーマンスこそ、決勝での勝敗に直結するはずだ。果たして、優勝を手にするのはどちらのチームだろうか?