モントレズ・ハレル

「自分にとって大事なのは、家族が問題なく暮らせること」

クリッパーズのセカンドユニットの一員ながら、カワイ・レナードやポール・ジョージと同様に主力として活躍しているモントレズ・ハレルは、これまでの実績が認められ昨年クリッパーズと2年1200万ドル(約13億円)の契約を結んだ。

実力で大金をつかんだハレルは、その使い道を最初から決めていた。『Forbes』によれば、ハレルは現在の契約を手にした直後、両親、祖父母、2人の弟、子供に朗報を伝えたという。

「契約が決まった瞬間は家族全員が感傷的になったね。今の自分があるのは家族のおかげ。今こうしてプレーできていることには感謝しかない。毎日、神様に感謝しているよ」

ハレルは、バスケットボールに専念できる環境を用意してくれた家族への感謝について、こう述べた。

「みんないくつか仕事を掛け持ちしてくれて、自分がAAUでプレーできるようにしてくれたんだ。高校3年の時に家を出て、それからは学業面での準備と、大学レベルでプレーするための準備としてミリタリースクールで生活していた。家族は、自分のために多くのことを犠牲にしてくれたんだ。だから自分がプレーしている理由は家族のためで、自分を突き動かしているのは子供たち。家族により良い暮らしをしてもらうためにバスケットをやっている」

新契約に切り替わった後、第1回目の報酬を受け取ったハレルは、家族のために家を購入した。「初めからそうするつもりだった」と語ったハレルは、今後の目標として、家族が経済的に困らなくて済むくらいの金額、彼自身が楽に今後の人生を送れる金額を手にすることを挙げた。

これだけの大金を手にすれば超高級車や自家用ジェットの購入、もしくは日常生活に不要とも思える浪費に走り、派手な生活に急変しても不思議ではない。しかしハレルは、NBA選手としての時間は限られたものだと理解している。家族には家をプレゼントしても、彼が大金を投じたものは、数百足に及ぶスニーカーを購入した程度だったという。

「どれだけ長くやれるかが大事。一生はプレーできないから、お金は正しく使わないといけない。自分にとって大事なのは、家族が問題なく暮らせること。自分が欲しい物も買うけれど、適度にね」

今シーズン終了後にフリーエージェントになるハレルはクリッパーズと再契約、もしくは移籍という道を選んだとしてもキャリア最大の契約を手にするだろう。家族のために、彼は今日もコートで一生懸命にハードワークをこなす。