写真=鈴木栄一

「緊張感のある試合でどんな結果を出せるのかを見ている」

ワールドカップの1次予選に向けた日本代表候補24名が10月11日に発表されたのを皮切りに、日本代表が本格的に動き始めた。ヘッドコーチのフリオ・ラマスは先週に再来日。アシスタントコーチのエルマン・マンドーレ、技術委員長の東野智弥とともに、昨日はアルバルク東京vs横浜ビー・コルセアーズを、今日は栃木ブレックスvs千葉ジェッツを視察した。

代表指揮官にとってはこの週末が初のBリーグ視察。ただ、これまでもマンドーレと佐古賢一を中心に情報をまとめてはラマスに送っている。それでもラマスが見て何を感じるかも重要。今日の栃木vs千葉の試合後に取材に応じたラマスは「クラブの中でどう自分を管理しているかを見ながら、緊張感のある試合でどんな結果を出せるのかを見ている」と語った。

「これから全チーム、全選手を見るつもり」と意気込むラマス。11月のW杯予選に向けた代表候補は発表しているが、それはあくまでホームのフィリピン戦、アウェーのオーストラリア戦の2試合を見据えたもの。「今後、バリエーションが出てくることも十分にあり得る」と指揮官は明言した。

「外国人監督として招かれ、この期間で選手のことを知っていこうと思う。まだこれからもっと中に入っていかないといけない。この期間にこれをやる。そのプロセスが完了すれば、リストの中で固定される選手も出てくるかもしれないが、今はまだ何とも言えない」

まずは11月のW杯予選2試合に集中するが、それと並行してリーグ戦の視察は続け、新戦力を探して行く。日本代表の戦力をピックアップするだけでなく、ラマスが会場に足を運ぶことでどの選手にもこれまでにない緊張感が生まれるはずだ。『ラマス効果』がB2、B3を含めたリーグ全体に波及することを願いたい。