『Rakuten TV』でNBAを週9試合放送

10月10日、楽天株式会社がNBAとの共同記者会見を実施。NBAコミッショナーのアダム・シルバー、楽天の代表取締役会長兼社長である三木谷浩史の両氏も参加し、複数年にわたるパートナーシップ契約を締結したことを発表した。これにより、楽天は日本国内におけるNBAの独占的な放送・配信パートナーおよびグローバルにおけるマーケティングパートナーとなった。

この契約により、楽天が運営している動画配信サービス『Rakuten TV』で週9試合(平日は1日1試合、週末は1日2試合)を日本語の解説付きで提供する視聴サービスを月額972円で10月18日から提供。

さらにNBAファンにはお馴染みである全試合配信の『NBAリーグパス』についても『NBA League Pass Powered by Rakuten』として提供。これは NBA公式サイト『NBA.com』、公式アプリ『NBA App』、『Rakuten TV』のいずれかから楽天会員IDを使って申し込むようになる。

そして『楽天市場』や『Ebates』といった楽天が運営するEコマースサイトで、NBA各チームの公式グッズを販売する『NBA ZONE』を開設。さらにインスタント・メッセージ・プラットフォームの『Rakuten Viber』がNBA、所属チームのオフィシャルプラットフォームとなり、独自コンテンツなどを提供していくことも発表されている。

三木谷会長は「世界トップのプロスポーツリーグであるNBAをさらに盛り上げるべく、日本そしてグローバルにおいて全力でサポートしていきたいと思います。そして、今回のNBAとのパートナーシップがバスケットボール界全体の一層の発展につながるよう誠心誠意努力していきたいと思います」とコメント。

また、シルバーコミッショナーは、三木谷会長のことを親しみをこめてミキと呼び「ミキと私は6月に初めてアイダホのサンバレーで会いました。そこですぐに友達となり、最初のミーティングでビジネスに関する交渉の約束をしました。このスピードは、これまでにないものでした。この関係は私にとって本当に特別なものです。日本においてこれまでで最も包括的なものとなります。また、楽天がゴールデンステート・ウォリーアーズと契約を結んだことも誇りに思います」と述べ、今回のパートナーシップが異例のスピードで合意に至ったと明かした。

「日本での試合開催についてミキと相談したい」

シルバーコミッショナーは、「日本とNBAの関わりは長い歴史があります。30年前、日本で初の試合を行いました。最後に行ったのは14年前となりますが、この試合をミキは観戦していました。若い日のミキが日本でNBAの試合を見て、今につながっていることは、日本でNBAゲームを行うことの大切さを私にあらためて思い出させてくれました。この会見後、日本での試合開催について、おそらく場所は東京になると思いますが、ミキと相談したいと思います」と、2003年を最後に遠ざかっている日本でのゲーム開催についても言及。残念ながら詳細はまだ何も決まっておらず検討段階でしかないが、バスケファンとしては大きな期待を寄せたいところだ。

2003年を最後にNBAゲームが行われていないことが示すように、この10年以上、NBAにおける日本市場の存在感は小さくなっていると感じずにはいられなかった。しかし、この楽天とNBAのパートナーシップが、この流れを変えるとともに日本バスケットボール界全体においてもポシティブな動きになることを期待したいと感じる会見だった。