エルフリッド・ペイトン

常にユニフォームの裾を気にする『面倒臭い事態』に

ニックスのエルフリッド・ペイトンは、12月15日のナゲッツ戦でテクニカルファウルを宣告された。理由はユニフォームの裾をパンツの中に入れていなかったからだ。状況を理解できず困惑気味のペイトンにレフェリーは「クリス・ポールのせいだ」と声を掛けた。

ユニフォームの裾を出してはいけないというルールを思い出させてくれたのは、サンダーのクリス・ポールだ。12月6日のティンバーウルブズ戦の終盤、ポールは相手チームのジョーダン・ベルがシャツの裾を出したままコートに入ってきたのを見逃さなかった。彼がレフェリーに指摘したことで、残り1.1秒、2点ビハインドという場面でウルブズにテクニカルファウルがコールされた。ここからサンダーは試合を延長へと持ち込み、137-127で勝利している。

クリス・ポールの視野の広さと頭の良さには感心するしかない。試合後の取材に対してポールは、ウルブズがすでにテクニカルファウルを受けていて、2回目ならフリースローが与えられることは分かっていたと答えている。

「ユニフォームの裾を出してはいけない」。これは慣習として厳格に見られていなかったルールだが、一度前例ができてしまえば、あとはそれに従うしかない。そんなジャッジの最初のターゲットになったのが、ペイトンだったというわけだ。これからは、選手もレフェリーも常にユニフォームの裾が出ていないか確認する作業が発生する。実際のところ「余計なことをしやがって」と憤っているのはペイトンだけではないはずだ。

厄介なムーブメントを起こしてしまった張本人は、そのことを気にも留めていないようだ。レフェリーの「クリス・ポールのせいだ」との発言について、ポールは笑顔の絵文字と「俺には関係ないよ」と肩をすくめる絵文字をインスタグラムに投稿した。