「全員で戦わないとウチは勝てないチーム」
レバンガ北海道が千葉ジェッツのホームに乗り込んだ水曜ナイトゲーム。バイウィーク前の試合と天皇杯2次ラウンドで千葉に連勝していたが、この試合では第2クォーターに6-30とビッグクォーターを作られ、47-84の大敗を喫した。
松島良豪は開口一番に「自分たちに問題があると思います」と試合を振り返った。
「これまで負けたことがなかった僕たちに、千葉さんは天皇杯も含めて2連敗して、ものすごく気合いが入っていました。そのエナジーに負けた部分もありますが、それ以上に自分たちがやるべきことを40分間できなかった。40分間戦うということは、出ている5人が絶対に同じページに立たないといけないのに、それができていなかったことが一番問題だと思います」
試合序盤はダブルチームを仕掛ける積極的なディフェンスが功を奏し、千葉から8本ものターンオーバーを誘発するなど北海道のペースだった。それでも、速攻など千葉の得意なプレーを許し、堅い守備を崩せず14-16と逆転されて第1クォーターを終えた。
松島も「最初の入りは悪くなかった」と振り返るが、勝敗を大きく分けた第2クォーターについては「オフェンスのミスから、そのままディフェンスも悪くなった」と、自らの首を絞めたと語った。
松島がそう言うように、北海道は第2クォーターだけで9本のターンオーバーを犯し、最終的には、ターンオーバーから30点を失った。しかし、問題はミスをしたことよりも、その後の対応にあると松島は言う。
「ミスをしたからといって簡単に失点に繋げて良いわけではないです。ファウルをしてでも止めないといけない時もあります。そういう状況判断を含め、誰かじゃなくて、みんなで試合を遂行するチームにならないといけない。シュートが外れても5人全員で戻るという基本的なことをやって、全員で戦わないとウチは勝てないチームです。そこはみんなが意識しないといけません」
「一人だけが頑張っても仕方がない」
松島は何度も『全員で戦う』というワードを口にしていた。「それがレバンガのスタイルだから」と松島は強調する。「一人だけが頑張っても仕方がない。そうじゃなくて、みんなでやることが一番大切。レバンガはいつもそうやって勝ってきたし、負けている時でも今日の最後みたいに5人全員でやるというのが、レバンガらしさだと僕は思っています」
北海道は現在9勝10敗と勝率5割前後を保っている。松島も「昨シーズンに比べたら勝てている」と手応えを感じているが、勝った試合よりも、負け試合にフォーカスしている。
「三遠(ネオフェニックス)戦も、今日の試合も、負けている時の内容がいつも一緒です。ウチは外国籍選手が中心ではあるけど、日替わりヒーローが出るチーム。折茂(武彦)さんが繋ぎ役で出た時も6、7点を決めてくれたり、みんな良いところがあります。それでも僕は全員でやることを一番気にしていて、負けた試合ではそれができていない。これからは、負け方をしっかり修正していきたいです」
松島が強調するように、全員で戦うことが北海道のスタイルであり、チーム競技では何よりも大切なことだ。誰かがミスをすれば、その人のせいにしてしまいたくなる時もあるが、犯人捜しをしても何も生まれないことを松島は理解している。
「誰かのせいにしたくなる時があるけど、それは誰のせいでもないと僕は思う。ミスも得点も、みんなが繋いだ得点だし、みんなでしたミスです。そこはチームでどんな時でも切れずにやることが一番大事。レバンガというチームはみんなで助け合って、みんなでやっていくチーム。そこをもう一度、選手同士で良いコミュニケーションを取って次の琉球戦に備えたいです」
松島がリーダーシップを取り、チームバスケを皆で体現することができれば、激戦の東地区でも上位争いが可能なはずだ。