B1日本人選手の基本報酬は初年度の2倍に
11月25日、Bリーグはクラブ決算概要に関する会見を開き、リーグ、クラブ、日本バスケットボール協会の事業収益が目標より2年前倒しで300億円超えを達成したと発表した。
営業収入は千葉ジェッツの17.6億円がリーグトップとなり、B1クラブの平均営業収入は9.2億円(前年比+13.2%)となった。また、入場料収入では宇都宮ブレックスが4.3億円でトップとなり、この数字は宇都宮の営業収入のうち31.7%を占める結果となった。
2026年からはクラブライセンスの基準が引き上げられるが、その内容の一部である営業収入12億円超えを満たし、平均入場者数4000人をすでに超えているのが、この千葉と宇都宮の2クラブとなる。営業収入12億円超えだけなら、アルバルク東京、シーホース三河、大阪エヴェッサも基準を満たしている。
各クラブの業績が上がるのと比例するかのように、選手の年俸も年々上昇している。
今シーズンのB1日本人選手の基本報酬は平均1610万円となり、この数字はBリーグ初年度の2倍の数字だ。また、日本代表エントリーメンバー(八村塁、渡邊雄太、馬場雄大、ニック・ファジーカスを除いた8名)の平均年俸はさらに高額となり、平均4540万円であることを大河正明チェアマンは明かした。
大河チェアマンは、1億円プレーヤーの富樫勇樹が大会直前にケガをしてワールドカップの出場メンバーから外れたことを挙げ、次のように語っている。「富樫選手が選ばれていれば5000万円を超えた。日本代表になれば5000万円くらいが平均になってくるというのが見えてきた。NBAの八村選手だけじゃなく、オリンピック出場が決まったこと、ワールドカップに出場したことによる、バスケット界全体に対する期待値の高まりがある」
B1では営業収入が昨年度決算で+14.5%、今年度の決算見込みで+15.9%と成長しており、同時にB2でも昨年度実績で+9.7%、今年度見込みで21.3%と、こちらも右肩上がりとなっている。ただ、同時にB2では債務解消の目処が立っていないクラブがあることを明かすなど、課題がないわけではない。
カネがすべての価値観ではないにせよ、業界全体で利益を出して安定運用を保つことは、プロリーグの最低限の条件。その中で選手の地位は向上し、クラブは地域密着を進め、『バスケットボールで日本を元気にします』という理念が実現される。ここから必要なのは『経営のお手本』となるクラブから他が刺激を受けて学び、全体のさらなるベースアップを実現することだ。
B.LEAGUE 2018-19 シーズン(2018年度)クラブ決算概要発表のお知らせhttps://t.co/xM2b9jL7Gh#Bリーグ
— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) November 25, 2019