ザック・ラビーン

『スプラッシュブラザーズ』に並ぶ快挙

ホーネッツのホームに乗り込んだブルズが劇的な逆転勝利を収めた。その立役者となったのが、17本中13本の3ポイントシュートを沈め、キャリアハイの49得点を挙げたザック・ラビーンだ。

最終クォーター残り10分47秒、11点のビハインドを背負った場面でコートに戻ったラビーンは次々と3ポイントシュートを沈めて、点差を縮めていった。

残り8秒、トーマス・サトランスキーの3ポイントシュートが決まり2点差に迫ったブルズは、インバウンドパスを受けたディボンテ・グラハムにトリプルチームで襲い掛かりボールを奪取。そして、ボールを保持したラビーンは3ポイントラインまで下がり、フェイダウェイ気味にシュートを放った。このボールがリングに吸い込まれ、残り0.8秒での逆転劇となった。

13本の3ポイントシュート成功と49得点はともにキャリアハイの数字。また、ステフィン・カリー(13本)、クレイ・トンプソン(14本)に次ぐ史上3人目の1試合13本以上の3ポイントシュートを成功させた選手となった。

最終クォーターに27得点を集中させ、勝利の立役者となったラビーンは「打てば決まるのは分かっていた。これまでに出場したどの試合よりもクレージーなゲームだった」と、コメント。

そんなモンスター級のパフォーマンスを見せられたチームメイトのタデウス・ヤングは「ザックはディズニーCMのようだったよ、魔法を使うからね」と最大級の賛辞を贈った。

最高のパフォーマンスを見せたラビーンだが、先日のピストンズ戦では5得点に終わるなど、安定感に欠ける面もある。ヒートに敗れた前の試合では、序盤に0-13と大きくつまずき、ラビーンは交代を命ぜられた。その後約5分間ベンチに下げられるなど、「コーチからの信頼が欠けている」と、『Yahoo Sports』に漏らしていた。

それでも、今回の試合でチームを勝利に導く大仕事をやってのけたことで、コーチからの信頼は急上昇するはず。黒星が先行するブルズだが、エースのラビーンが安定したパフォーマンスを見せれば、プレーオフ進出も実現可能だろう。