ルカ・ドンチッチ

20歳で40得点超えのトリプル・ダブルはレブロン以来

マーベリックスがホームでのスパーズ戦に117-110で競り勝った。若きエース、ルカ・ドンチッチはキャリアハイの42得点に加えて12アシスト11リバウンドの大活躍。今シーズン開幕から13試合でドンチッチのトリプル・ダブルはすでに6回目と、珍しいものではなくなっているが、20歳にして40得点超えのトリプル・ダブルを記録したのは、レブロン・ジェームズに次いでNBAで2人目という快挙だ。

試合を終えて、このことを聞かされたドンチッチは「毎回知らないスタッツが出てくることがすごいよ」と笑顔を見せた。

42得点すべてがマブスの勝利には必要だった。終盤までもつれた混戦、マブスがようやく突き放したかに思われたが、残り1分でドンチッチのターンオーバーからスパーズがチャンスを得る。素早くボールを前線に運び、ルディ・ゲイがクリスタプス・ポルジンギスの手前から3ポイントシュートを決めて2点差に詰め寄る。試合の流れは、粘りに粘ったスパーズに傾きつつあった。

しかし、それを断ち切ったのがドンチッチだった。直後のオフェンス、ゆっくりと左右にボールをつくことでマークするブリン・フォーブスとの間合いを図り、次の瞬間にはステップバックの3ポイントシュートを沈めた。42得点目を決めたドンチッチは、アリーナが総立ちで歓声を送る中、チームメート全員のハイタッチに迎えられてベンチに戻った。

スパーズはここで最後のタイムアウトを使うも、もはや対抗策は残っておらず。それ以前に選手の心理的ダメージが大きく、リスタートで5秒バイオレーションを取られる痛恨のミス。こうして接戦をモノにしたマブスが通算成績を8勝5敗とした。

試合を終えるとともに、オーナーのマーク・キューバンがコートに飛び出してドンチッチにハグをする。コート上でのインタビューで「素晴らしい勝利だ」と語ったドンチッチは、第1クォーターに17得点を挙げたことについて触れられると「実は今日、試合前の仮眠で16得点する夢を見たんだ。正夢になったよ(笑)」と冗談を飛ばした。「実際、すごい勝利だと思う。相手のディフェンスがどれだけ厄介だったかを考えれば特にね」

ヨーロッパで数々のタイトルを獲得した天才は、NBAデビューとなった昨シーズンに新人王に輝いたが、2年目の今シーズンはまたさらに成長している。平均得点は21.2から29.5に、その他のスタッツも軒並み伸びている。NBAを席巻する若きスターの勢いは、止まりそうにない。