試合にエントリーする外国籍選手は2名⇒3名へ
11月19日、Bリーグ理事会後に大河正明チェアマンがメディアブリーフィングを実施。その中で2020-21シーズンからの外国籍選手の登録数とオン・ザ・コートルールについての変更が発表された。注目は『アジア特別枠』の新設と、外国籍選手の試合エントリーを3名とする変更だ。
試合にエントリーできる外国籍選手がこれまでの2人から3人に増える。これまでは外国籍選手が3人いるチームは誰か1人をベンチ外にする必要があったが、これで3人すべてがエントリーできる。試合に出場できるのは常時2人のオン・ザ・コート『2』であることは変わらない。
『アジア特別枠』の対象となるのは中国、韓国、チャイニーズ・タイペイ、フィリピン、インドネシアの5カ国。Bリーグはこの変更の目的として、アジア市場を見据えたビジネス的背景と、競技力向上の2点を挙げている。
『アジア特別枠』で加入した選手の起用ルールは帰化選手と同じと考えてよさそうだ。リーグ登録は帰化選手orアジア枠の1人で、オン・ザ・コートの縛りなく常に起用できる。実力のある帰化選手は限られており、ここを確保できるかどうかで戦力が大きく左右されたが、新シーズンからは帰化選手のいないクラブがアジアに新戦力を求める傾向が強くなりそうだ。
Bリーグの大河正明チェアマンは「日常を世界基準にしていくことが大きな目的」と説明する。
「外国籍選手のエントリー枠を3人に増やすことで、固定されたメンバーではなく、常にフレッシュな状態の外国籍選手が試合に出られる。さらにアジアの強豪国から強い選手がやってくることで、今以上に強度の高いバスケットボール環境が提供できるのではないかと思っています」
「ワールドカップでの反省点を踏まえて、ポイントガードやシューティングガードといったガード系選手のところに有望な外国籍選手を取ってきていただきたい。富樫(勇樹)選手や田中(大貴)選手、比江島(慎)選手などがガチンコでアジアで活躍する体幹の強いガード系の選手と日頃からやり合える。そんな環境になることが将来のBリーグ、日本のバスケットの発展のためには必須であると考えているので、そういった期待を込めてルール変更をしました」
2020-21シーズンからの適応となるため、来年の東京オリンピックには間に合わないが、これからの日本バスケット界を強くするためにはこのような変革は必要なこと。この変更を各クラブがどう受け止め、次の編成に向けてどう動くか。今後の動きに注目したい。