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「あと8年、今の自分のレベルでやれればすごいこと」

キャリア8年で優勝2回、シーズンMVP受賞2回を経験しているステフィン・カリー。今夏はウォリアーズと2億100万ドル(約221億円)という『スーパーマックス契約』を手にし、順風満帆なキャリアを送っている。

9年目のシーズンを迎える今は29歳、年齢的にはキャリアの最盛期を迎えているカリーが生まれ故郷シャーロットの『Charlotte Observer』の取材に応じ、今後のキャリアにおける『夢』について語った。それによれば、彼が目標としているのはNBA選手として活躍した父、デル・カリーのキャリアである16年に並ぶこと。それに、「可能であれば」と前置きして、家族と自宅のあるベイエリアで引退を迎えることを挙げた。

「NBAで8年のキャリアを過ごし、どういう練習が必要なのかとか、いろいろと分かってきた。あと8年、今の自分のレベルでやれればすごいことだと思う」

16年のキャリアを送るとしたら、まだ折り返し地点に来たに過ぎない。ただ、カリーがフィジカルに頼る選手であれば今後長く続けるのは難しいだろうが、幸いにも彼はピュアシューターだ。数年後に身体的な衰えが出てきたとしても、技術と経験でカバーしやすいプレースタイルである。

さらには近年ではプロアスリートのコンディションのノウハウは進化を遂げ、筋力を維持するトレーニング方法が確立されつつある。大きなケガさえなければあと8年と言わず、コービー・ブライアントと同様に一つの球団で20年というキャリアを送る可能性だってある。

彼自身は公言しないとしても、すでに優勝2回を成し遂げてキャリアの全盛期を迎えたカリーが目標にすべきいは、コービーの優勝5回、マイケル・ジョーダンの優勝6回だ。今のウォリアーズは『スーパーチーム』と呼ばれ、昨シーズンのファイナルでレブロン・ジェームズのキャバリアーズを圧倒して優勝を飾った。ケビン・デュラント、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンというコアメンバーをあと数年は維持できる見込みで、その間に一気に優勝回数を伸ばす可能性もある。

ジョーダンもコービーも、年齢とともにスタイルに変化を加えてNBAトップクラスの地位を維持し続けた。技術的には完成の域に達しているカリーが、ベテランの域に達してどのように変化していくのか、多くのNBAファンは、本人が目標に掲げている16年目の『その先』も楽しみにしている。