渡邊雄太

2回しかないチャンス、迷わずシュートを放つ

グリズリーズがホームにマーベリックスを迎えた一戦で、渡邊雄太がNBAでの今シーズン初出場を果たし、4得点を挙げた。

前日がGリーグ開幕戦で、グリズリーズ傘下のハッスルの一員としてスタメン出場していた渡邊だが、ケガで欠場したブランドン・クラークの穴を埋める戦力としてグリズリーズへとコールアップされ、今シーズン2度目のベンチ入りとなった。

クラークだけでなく、ルーキーながらエースとなっているジャ・モーラントも欠場とあって、グリズリーズは後半になってマブスのペースについていけなくなる。渡邊がコートに送り込まれたのは、112-133と大差が付いた第4クォーター2分51秒だった。

グリズリーズは勝負をあきらめており、マブスもルカ・ドンチッチを始めとする主力を下げた後だったが、渡邊はアグレッシブなプレーを見せる。味方のシュートが外れてのリバウンド争いでこぼれてきたボールを拾うと、迷わずにジャンプシュートを決めて今シーズン初得点を記録。残り17秒にはディフェンスリバウンドを拾って自ら持ち上がり、ドライブすると見せかけて相手ディフェンスの重心を下げさせて作った一瞬のズレを見逃さず、フリースローライン付近からのジャンプシュートを決めた。

ディフェンスで貢献できることは証明済み。攻撃面でGリーグではなくNBAでも結果を出せることをアピールする必要があり、特に2つ目の得点ではリバウンドを取った時点で、自分で決めるという強い意志が見て取れた。この4得点をコーチ陣がどう受け止めるか分からないのが渡邊の置かれた状況の難しさだが、それでも3分に満たない時間でスタッツを残せたのはプラスだった。