アーリーカップ初戦敗退も「焦りは全くないです」
新潟アルビレックスBBから『ティップオフカンファレンス』に参加したのはチーム最年長の五十嵐圭だった。
新潟はアーリーカップでB2に所属する信州ブレイブウォリアーズと対戦し、まさかの初戦敗退。ただ五十嵐は「仕上がり具合はまだ全然かなという感じ。焦りは全くないです。経験のあるベテラン選手、特に鵜澤(潤)だったり城宝(匡史)だったりが入ってきて、僕自身は特に心配している部分はありません」と頼もしい言葉を語る。
Bリーグ発足とともに故郷の新潟に戻ったが、1年目のシーズンはチャンピオンシップ出場を逃し期待に応えられず。オフシーズンを経てもその悔しさは消えない。「自分の故郷である新潟に帰って来てプレーできたことは、すごくうれしかったし、ありがたかったのですが、その中で結果という部分を全く残せませんでした。新潟への恩返しという意味で昨シーズンを戦ってきましたが、まだまだ足りない部分があります」
「まず一番大きな目標として優勝があります。でも昨シーズンを戦ってみてそんな簡単なものではないですし、厳しい戦いになっていくのは分かっているので、まずはチャンピオンシップ進出を目標に頑張ってやっていきたい」と現実的な目標を見据えた。
「チャレンジャーの気持ちを持って戦っていく」
9月30日の開幕戦には昇格組の島根スサノオマジックをホームのアオーレ長岡に迎える。島根は昨シーズンにともにチームを牽引した佐藤公威が移籍したチームとあって、警戒するとともに、純粋に「楽しみ」と語った。「B2でしっかり勝ち上がって来たチームですし、すごく勢いがあるなと思います。その中で昨シーズン一緒に戦った佐藤公威選手とホーム開幕戦で対戦できることは、すごく楽しみではあります」
また、新シーズンは中地区の顔ぶれに変化があった。シーホース三河と名古屋ダイヤモンドドルフィンズが中地区へ参入し、競争のレベルは上がると見るべきだろう。そんな中、ライバルチームを問われた五十嵐は「全チームですね」と答えた。
ただ、相手よりも自分たちのバスケットを遂行できるかどうかが重要。「自分たちは受け身になるのではなくて、どのチームというより全チームにしっかりチャレンジャーの気持ちを持って戦っていくことが必要だと思います」と気を引き締める。
開幕戦まであと20日。チームの仕上がりは「まだ全然」でも、五十嵐は開幕の気配を感じており、少しずつ『戦闘モード』に入りつつある。「開幕戦をホームで迎えられるのはすごくありがたいこと。その中でしっかり連勝をして、その先の試合につなげていきたいので、まずチームを少しでも良い状態に持っていけるよう準備をしたい」と五十嵐は言う。
今夏の補強はベテランばかり。新潟は五十嵐を含めベテランの経験、バスケットIQを武器とするチームになる。その中で37歳になってもキレを失わない五十嵐のプレーは重要なアクセントになるはず。コート上でのパフォーマンスはもちろん、チームを牽引するリーダーシップにも期待したい。
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