バスケットボール殿堂入りを果たしたトレイシー・マグレディが語る高校時代のハングリー精神「175番から1番になった」

2017/09/09
NBA&海外
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写真=Getty Images

『T-MAC』の愛称でファンに親しまれたマグレディ

9月8日、マサチューセッツ州スプリングフィールドで2017年のバスケットボール殿堂入り式典が執り行われた。

2017年に殿堂入りしたのは、元NBA選手のジョージ・マッギニス、ニック・ガリス、カンザス大学バスケットボール部ヘッドコーチのビル・セルフ、元シカゴ・ブルズGMの故ジェリー・クラウス、1996年アトランタ五輪でアメリカ女子代表として金メダル獲得に貢献したレベッカ・ロボ、ハーレム・グローブトロッターズのオーナー兼会長のマニー・ジャクソン、ニューヨーク・ルネサンスで活躍したザック・クレイトン、元NCAAエグゼクティブのトム・ジャーンステット、ノートルダム大学女子バスケットボール部HCマフェット・マグラー、テキサス高校バスケットボール部HCロバート・ヒューズ、そして元NBAスター選手だったトレイシー・マグレディ、という顔ぶれ。

今年殿堂入りを果たした中で最も注目されたのは、『T-MAC』の愛称でファンに親しまれ、現役時代にマジック、ロケッツなどで活躍したマグレディだ。オールスター選出7回、得点王2回という輝かしい実績を残したマグレディだったが、ケガに泣かされプレーオフでは思うような結果を残せず、15年のキャリアで1回も優勝を果たせなかった。

過去殿堂入りを果たしたレジェンドたちと自身とを比較してしたマグレディは、今年の2月に最終候補に選出された時も自信が持てなかった。最終候補に選出された時の会見に出席したマグレディは、会場に向かうエレベーター内で妻から「自分は殿堂入りに相応しい」とアピールするよう勧められたが、その時は言えなかったそうだ。

運命を変えたアディダス・バスケットボールキャンプ

輝かしいキャリアを送ったマグレディだったが、高校時代の評価は低かった。式典の壇上に立ったマグレディは、1996年のアディダス・バスケットボールキャンプに参加した時のエピソードを披露した。ラマー・オドムらと一緒に参加したキャンプで、彼に渡されたジャージーの背番号は175番。これは当時の評価を表していたものらしい。「当時は誰もトレイシー・マグレディを知りませんでした」と話し始めたマグレディは、ほんの数秒間だけ背中を見せた後でこう続けた。

「キャンプで自分に対する評価が分かりました。それから私は当時の全米ベストプレイヤーたちと戦い、No.1の選手になってキャンプを終えました。175番から1番になったのです」

晴れ晴れとした表情で時折ジョークを交えるなど和やかな雰囲気を作ったマグレディは、「先ほどのエレベーターの話に戻ります」と言うと、9分間続いた受賞スピーチを、こう締めくくった。

「あの時は妻のリクエストに応えられなかった。でも今日は言えます。『私はこの場に相応しい』と。2017年のバスケットボール殿堂入りメンバーの一人に選出していただいたことに感謝し、誇らしく思っています。ありがとうございました」