全員でコミュニケーションを取り、チーム力を高める
バスケットボールの女子日本代表は、11月14日から行われる『東京オリンピック プレクオリファイングトーナメント』に向けて第11次強化合宿をスタートさせた。
メディア向けに公開された今日の練習では、ハーフコートでのシステム確認やオールコートでの5対5の練習などが行われた。
久しぶりに代表の練習に参加する選手もいるため、選手同士でも1プレーごとに確認を行い、コミュニケーションを取る姿が多くみられた。また、トム・ホーバスヘッドコーチが細かいシュートシチュエーションやスペーシングなどについても激を飛ばし、一つひとつのプレーに対して緻密さ求める練習が最後まで続いた。
この合宿から日本代表に復帰した吉田亜沙美も、「代表復帰のチャンスを与えてもらったからには、その思いにしっかり応えたい」と、久々の代表ではあっても積極的に声を出してリーダーシップも発揮していた。
「一番良いメンバーを集めて、良いチームを作りたい」
ホーバスヘッドコーチは「この合宿は6人が新しいメンバーで、ウチのバスケはオフェンスもディフェンスもいろいろなルールがあるから、みんなの頭がいっぱいになっている。それでも、思っていたよりは良いバスケをやってくれている」と、出だしの手応えとしては上々の様子。
今までの日本代表は髙田真希がキャプテンを務めていたが、今回は招集されていないため宮澤夕貴が務める。宮澤をキャプテンに選んだ理由は「長い間一緒にやっていて、彼女も本当に良いリーダーシップが取れるようになってきている。彼女自身にもチャレンジさせたい」と、指揮官は新キャプテンへの期待を語った。
久ぶりの代表復帰となった吉田についても「ブランクはあるけどすごく頑張っている。金メダルを取りたいから一番良いメンバーを集めて、良いチームを作りたい。そのために吉田を呼んだ。彼女が前のレベルに戻ったら、絶対にチームを助けてくれる」と、招集した理由を話す。
それでも、あくまでまだトライアルの段階で、チャンスは誰に対しても平等にあることを強調。そのため、このメンバーのキーポイントとなる選手は「全員」としている。
久しぶりの代表復帰となった吉田を始め、先日のアジアカップには出場できなかった選手も今回は招集されている。東京オリンピックに向けて強化の機会は限られたものになる。チャンスを与えられた選手一人ひとりに、悔いなく力を発揮してもらいたい。