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新体制のレイカーズは『名門復活』へ向け活発に動く

2018年のオフにキャバリアーズとの契約最終年を破棄してフリーエージェントになることが濃厚なレブロン・ジェームズ。その去就についてはレイカーズ入りの可能性が噂されており、そしてロサンゼルス出身のポール・ジョージも、契約最終年をサンダーでプレーして、来夏にはレイカーズに合流するのではないかと見られている。

彼ら2人にレイカーズ入りの意思が本当にあるのかは分からない。だが、レイカーズが2人のスーパースターを迎え入れるだけのキャップスペースを確保しつつあることは確かだ。さらには彼らを獲得する野心も見せている。先日レイカーズは、ロブ・ペリンカGMがジョージの代理人と接触し、NBAのタンパリング規定に違反する言動があったとしてリーグから50万ドル(約5500万円)の罰金処分を受けた。

コービー・ブライアントの代理人を務めたペリンカが、タンパリング規定を知らないはずがない。だが、ロサンゼルス出身のジョージの獲得競争において、危ない橋を渡ってでもアドバンテージを握りたかったのだろう。

そしてレブロンについては、夫人がオフ中に住む自宅のあるロサンゼルスの環境を気に入り、年間を通して過ごすことを希望しているという噂がある。

しかし、まず集中すべきはこれから開幕を迎える新シーズンだ。レイカーズはいくら名門と言っても低迷が続き、4シーズン連続でプレーオフ進出を逃しているチーム。コービーが去った昨シーズンから本格的な再建に着手したものの、レブロンやジョージに「優勝できるチーム」と認めさせるには相当なレベルアップが必要だ。

新シーズンは、ドラフト全体2位で獲得したポイントカードのロンゾ・ボールを中心とした戦いで、レブロンとジョージの2人を納得させるだけの結果を出さなければならない。レイカーズの再建はこの1年の出来に大きく左右されると言っていい。

ラバー・ボールがレブロン・ジェームズを勧誘

そんな中、ロンゾの父親ラバー・ボールは、『ClutchPoints』から息子のロンゾとレブロンの相性について質問され、「最高にフィットするはずだ。レブロンはロサンゼルスに来る」と断言。「クリーブランドに何がある? スーパースターになりたいのなら、スーパースターに相応しい球団に来るべきだ」と、いつも通りのビッグマウスを炸裂させた。

またラバーは、来夏にレブロンがレイカーズと契約したと仮定し、入団会見でのコメントも予想してみせた。「レブロンはきっと、『俺はマイアミで優勝し、それから故郷にも優勝をもたらした。俺はNBA史上初、3つの異なる球団に優勝をもたらす選手になる』と言うだろう」

さらにラバーは、「ロンゾにベストプレーヤーを加えなくして、NBA優勝が可能だなんて思わないでくれ」とも発言。「NBA優勝を実現するにはロンゾだけでは難しく、レブロンやジョージを獲得する必要がある」という意味だろうが、そこに慎ましさは感じられない。まだNBAデビューを果たしていない息子ロンゾが『最高の選手』であり、世間が「ボールさえいれば優勝できる」と考えている、との前提で釘を刺しているのだ。

ただ、相手が誰であれ手あたり次第に『口撃』するラバー・ボールも、レブロンのことはお気に入りらしく、息子とのタッグ実現を願っている。「レブロンはロンゾのプレーが大好きになるだろうな。2人ともバスケットボールを理解している。ベストプレーヤーであるレブロンがレイカーズを選ばないなんて、冗談はよしてくれ!」

ボールがシーズンを通じて『主役』を演じられれば……

ラバーがどう考えているかは別として、ボールがサマーリーグと同様のパフォーマンスをシーズンを通じて披露できれば、レイカーズのプレーオフ進出も果たされるはず。

元NBAスーパースターのマジック・ジョンソンが球団社長として現場を預かり、辣腕代理人だったペリンカが交渉事に当たる新体制は、レイカーズに名門としての威厳を取り戻させるべく強烈な仕事ぶりを見せている。ロスターを見ても、ロンゾとブランドン・イングラムという未来のオールスター候補が揃い、『ポスト・コービー時代』の基礎は固まりつつある。

果たして1年後に『レイカーズ旋風』が巻き起こっているかどうか、今後の動向に注目したい。