マーケル・フルツ

胸郭出口症候群を克服、3試合連続で2桁得点を記録

2017年のドラフト全体1位指名を受けてセブンティシクサーズに加入したマーケル・フルツは、過去2シーズンで期待外れの結果に終わった。胸郭出口症候群という病気で本来の実力を発揮できず。NBA史上最年少でのトリプル・ダブルを記録した試合もあったものの、自信なさげにプレーしては戦線離脱を繰り返した印象が強い。

そのフルツは昨シーズン途中にマジックへとトレードされた。昨シーズンは出場機会がなかったが、今シーズンは開幕前からしっかりと稼働できている。胸郭出口症候群で苦しんでいた頃には腕が上がらず、指先もしびれてプレーに支障をきたしていたが、今その傾向は見られない。そもそも、プレシーズンを通して練習と試合をこなしたのは、3シーズン目の今回が初のことだ。

NBAが開幕すると、彼の復調ぶりはより明らかとなった。ここまで3試合はすべてベンチスタートながら25分前後の出場時間を得て、12得点、12得点、13得点とコンスタントに活躍。スムーズな動きからドライブもジャンプシュートも決めていて、フィールドゴール成功率は47%と好調。オフェンスに勢いを与える役割をこなしている。

直近の2試合では第4クォーター終盤にもコートに立ち続け、チームの勝敗を託される存在になっている。「僕を信頼してくれている何よりの証拠だね」とフルツは言う。

「僕にとってもすごく良い学びの機会になる。もちろん、コートに立っている時はいつでも経験を積んで、自分にできるベストのプレーヤーであろうとしている。プレッシャーが掛かる場面でプレーさせてもらうのは最高だ。僕は間違いなく多くを学んでいる。信頼に応えるためにも、一生懸命やり続けるつもりだ」