文=丸山素行 写真=鈴木栄一

横浜の息切れを見逃さず、コールプレーなしで92得点

9月1日、Bリーグ初の公式カップ戦となる『アーリーカップ』が開幕した。『関東』地区のオープニングゲームはホストチームの千葉ジェッツと横浜ビー・コルセアーズの対戦。千葉がディフェンスから速攻を連発する得意のバスケットで横浜に勝利した。

オン・ザ・コート数は互いに「1-2-1-2」を選択。千葉は富樫勇樹、マイケル・パーカー、ギャビン・エドワーズ、石井講祐、小野龍猛が先発を務め、横浜は細谷将司、川村卓也、高島一貴、湊谷安玲久司朱、ジェイソン・ウォッシュバーンが先発出場となった。序盤は富樫がスクリーンからのジャンプショットを立て続けに決めて先行するも、横浜にディフェンスを崩されて前半は接戦となる。

それでも千葉は、6点リードで迎えた第3クォーターに得意の『走るバスケ』で横浜を一気に突き崩す。まずはディフェンスから。スクリーンプレーに対してズレを作らせずシュート機会を遅らせ、インサイドへのドライブに対しては最後までシュートチェックに行きターンオーバーを誘発。ここから速攻を連発する。特にマイケル・パーカーはこのクォーターだけで12得点4スティール3ブロックと脅威的なパフォーマンスを見せ、オン・ザ・コート「1」の優位を生かした。

千葉が22-0のビッグランを見せ76-48。最終クォーターを待たずして勝利をほぼ決定付けた。横浜の古田悟ヘッドコーチはこのクォーターの出来について「息切れしてターンオーバーから簡単な失点をしてしまった。去年の悪い時と同じようなパターンになってしまった」と語る。

最終スコアは92-70。大野篤史ヘッドコーチは「夏に取り組んできたことがコートで出せた。去年よりもテンポを上げて、コールプレーを一切使わずにどこまでできるかなというところで92点取れたのは良かった」と破壊力の増したオフェンスを評価した。また「ディフェンスの面でも少なからずミスコミュニケーションはありますけど、練習試合もしていなかったので、1試合目として非常に良かった」と満足した表情を浮かべた。

千葉は明日、初代王者の栃木ブレックスと対戦。横浜はアルバルク東京とサンロッカーズ渋谷の敗者と対戦する。