ブランドン・イングラム

開幕3試合で平均27.3得点、9.3リバウンドと好調

このオフにレイカーズからペリカンズにトレードされたブランドン・イングラムは、開幕から3試合を終えて平均27.3得点、9.3リバウンド、4.3アシスト、1.7ブロックを記録し、主要スタッツのキャリアハイを大幅に更新している。

素晴らしいパフォーマンスを続けるイングラムだが、昨シーズン終盤には今後の人生を考えさせられるような重い病気を告知された。

イングラムが克服した病名は、深部静脈血栓症。完治する病気だと伝えられても、ヒートで活躍したクリス・ボッシュも血栓症が原因で引退を余儀なくされたことは記憶に新しい。幸いにも復帰できたイングラムだが、肋骨の一部分を除去する手術を受けた。『USA Today Sports』によれば、術後は両腕の筋力が著しく落ち、約1カ月は動くこともままならなかったという。

だが、リハビリで背筋を鍛え、静脈の血流が良くなる姿勢を意識するなど着実に復帰への道を歩み、再びコートに立てるまでに回復した。そして、以前を上回るプレーを見せている。

「しばらくプレーできなかった。今はプレーできていて、目の前の機会を生かしたいと思っている。復帰までの道のりは大変だったけど、コートに立てることが楽しい」と彼は語る。

昨シーズンは、レブロン・ジェームズの加入で注目されたレイカーズだったが、若い選手中心のロスターで結果を残せず、シーズン途中からトレードの噂が絶えなかった。イングラムは新天地ペリカンズの環境を好み、「今の方が良い環境だと思う」と、正直に打ち明けた。

「ここには誠実な人が多い。レイカーズを批判したいわけじゃないんだ。レイカーズは名門であり、すごく上手く運営されているしファンベースも整っている。でも、僕は今のチームの方が好きなんだ」

ドラフト1位ルーキーのザイオン・ウィリアムソンが負傷により出遅れたため、これからもイングラムがペリカンズのオフェンスを引っ張るだろう。病気を克服し、コートに立てる喜びを再認識したイングラムの勢いがどこまで続くのか、今後のパフォーマンスに注目したい。