ウォリアーズ

攻守ともに機能せず、まさかの大敗

新生ウォリアーズの船出は苦いモノとなった。

クリッパーズをホームに迎え、開幕戦を戦ったウォリアーズはディフェンスが崩壊し、40点差の大敗を喫した。

ピック&ロールを止められず、内外から失点したウォリアーズは、試合開始約3分間で0-14と大量ビハインドを背負った。さらにドレイモンド・グリーンが肘を痛め、ロッカールームに退くアクシデントに見舞われた。

だが、この窮地を新加入のディアンジェロ・ラッセルが救う。テンポを速め、2本の3ポイントシュートを含む連続10得点を挙げて反撃を開始。シュートタッチに苦しんだステフィン・カリーも最初のフィールドゴールを成功させ、29-35と追い上げた。

第2クォーターに入ると、肘の打撲を負ったグリーンがコートに復帰。昨シーズンのように、オフボールスクリーンからカリーがノーマークで3ポイントシュートを沈めるシーンが見られるなど、オフェンスが機能するシーンもあった。

だが、カワイ・レナードにピック&ロールから得点やアシストを量産され、ルー・ウィリアムズに前半だけで11本のフリースローをすべて決められるなど、ディフェンスが機能せず、54-65と2桁のビハインドを背負って前半を終えた。

後半に入り、ウォリアーズはゾーンとのチェンジングディフェンスで悪い流れを止めようとするが、これが逆効果に。コミュニケーションミスからマークマンを見失い、広い範囲を守れるグリーンのヘルプ能力も生きなかった。

また、個々の選手が高いディフェンス力を誇るクリッパーズの前にミスが続く。頼みの綱のカリーはパトリック・ベバリーにスティールされてワンマン速攻を許し、オフェンスファウルもコールされるなど、1試合を通じて8個ものターンオーバーを犯した。昨シーズンのような連動したチームオフェンスを封じられ、グリーンも3アシストにとどまった。

レナードやウィリアムズにディフェンスを崩され、簡単にノーマークを作ってしまい、パトリック・パターソンにキャリアハイとなる6本の3ポイントシュートを許すなど、試合を通じて3ポイントシュートを56.3%(18本)と高確率で決められた。

第3クォーター残り4分、ヘルプが遅れモントレズ・ハレルにダンクを許し、73-104と30点差をつけられ勝負アリ。その後、主力を下げたクリッパーズを相手に反撃したものの、122-141と大差で開幕戦を落とした。

クリッパーズはウィリアムズがチームハイの22得点、レナードが21得点と続き、7人が2桁得点を挙げて的をまったく絞らせなかった。また、ボールハンドラーとなり、数々のイージーシュートを演出したレナードはキャリアハイとなる9アシストも記録した。

一方敗れたウォリアーズはカリーが23得点を挙げるも3ポイントシュートは11本中2本成功(18%)と低調で、8ターンオーバーと安定感に欠けた。ラッセルも20得点を挙げたが、個で打開するシーンが多く、チームとの連携はまだまだといったところ。

ケビン・デュラントを筆頭に多くの主力がチームを去り、クレイ・トンプソンのシーズン全休が濃厚なウォリアーズ。このままでは、6シーズン連続でのファイナル出場はおろか、プレーオフ進出も危ぶまれる。