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「NBAビジネスの一端でも、名前が出るのはうれしい」

カイリー・アービングとキャバリアーズとの問題は、アイザイア・トーマス、ジェイ・クロウダー、アンテ・ジジッチ、2018年ドラフト1巡目指名権との交換で東カンファレンスのライバルであるセルティックスに放出することで決着した。

これだけの大型トレードが成立すると、キャブズが手の内として持っていた第2、第3のプランが表に出てくるもの。セルティックスとのトレード成立から24時間後、キャブズがアービングと交換でウォリアーズのクレイ・トンプソン獲得を狙っていたという案が報じられた。この報道についてメディアがトンプソンに直撃した動画を『The Athletic』記者のアンソニー・スレーターがTwitterに投稿した。

トンプソンは「ウォリアーズが自分の力を信じてくれていることの証明だし、他のチームが成功を収めるために僕を欲してくれたということ。感謝しているよ。僕はトレードの噂に名前を挙げられ続けているから」とコメント。

「ほぼ全選手が同じじゃないかな。トレードの噂にならないのはレブロン・ジェームズやステフ(カリー)くらい。ステフだってキャリア序盤は噂になったしね。これはNBAのビジネスの一端。それでも名前が出るのはうれしいし、感謝しているよ」

アービング級の選手を放出するとなれば、見返りもオールスター級でなければ釣り合わない。トンプソンならばペリメーター内でフォワードを手玉に取れるだけのサイズ、大半のガードを相手にしても守れるスピードも併せ持っている。また、最大の武器であるシュートはリズムに乗ったら止められず、短時間で簡単に2桁得点をマークできる凄腕の選手だ。

もしキャブズとウォリアーズとの間でトレードが成立していたとしても不思議ではなかった。だが、王者ウォリアーズはアービング獲得よりトンプソン放出の方がマイナスになると考えたのだろう。いずれにせよ、今後もウォリアーズ周辺でトレードの噂が起これば、引く手あまたの存在として常にトンプソンの名前が挙げられるはず。そしてトンプソンはいつものように涼しい顔でシュートを決め続けるのだろう。