川崎ブレイブサンダース

カルファニ、新潟の猛追を断ち切るシュートブロック

10月14日、川崎ブレイブサンダースが敵地で新潟アルビレックスBBと対戦した。川崎は開幕から続く強度の高いディフェンスをこの日も継続し、終盤における新潟の猛追を振り切って70-67、開幕4連勝を達成している。

第1クォーターは、川崎のニック・ファジーカス、新潟のニック・パーキンズと両エースが得点を重ね新潟の20-18と互角の展開に。しかし、新潟の庄司和広ヘッドコーチが「第2クォーターで一番気をつけていた藤井選手に対し緩慢に守ってしまい、3ポイントシュートを決められてしまった」と悔やんだように、川崎は藤井祐眞がこのクォーターで3ポイントシュート3本中3本成功の11得点をマーク。この大暴れにより、川崎が6点リードで前半を終える。

後半、川崎はオフェンスでのミスが目立つものの強度の高い守備を続けることで、新潟のゴール下のアタックを食い止め徐々に引き離す。第4クォーターに入ると新潟も本日23得点のパーキンス、14得点の今村佳太らの奮闘で追い上げるが、川崎は残り1分にファジーカスが本日18点目となる3ポイントシュートを沈めリードを9点とする。

これで勝敗は決したかと思われたが、ここから新潟がホームの大声援を背に反撃開始。ファウルゲームから川崎のフリースローミスにも助けられると、残り38秒に五十嵐圭がドライブからバスケット・カウントを獲得。フリースローも決め3点差に迫る。さらに直後の川崎のオフェンスを止めると、残り14秒にラモント・ハミルトンがファジーカスをかわしてレイアップ。だが、これをヘルプに来たマティアス・カルファニがシュートブロックで防ぎ、熱戦に終止符を打った。

値千金のシュートブロックを決めたカルファニは、試合途中の激しい接触プレーで一時ベンチに下がったことで出場時間は約24分に留まった。その中でフィールドゴール6本中5本成功の11得点7リバウンド4アシスト4スティール3ブロックと驚異的なパフォーマンスだった。

川崎ブレイブサンダース

タフで激しい守備を遂行「強度が高くやれた」

71-62で勝利した前日に続いて終盤までもつれる熱戦を制した川崎の佐藤賢次ヘッドコーチは、守備でつかんだ勝利をこう振り返る。「昨日に引き続き60点台に失点を抑えることができたので、ディフェンスを40分間タフに続けられたと思います。前半、新潟さんがウチのディフェンスに対して、嫌なところを突いてそこに少し苦労したところはありましたが、後半はアジャストできました」

一方、21も喫したターンオーバーは反省点として言及するが、「ターンオーバーには2種類あって、消極的な戻しのパスとか逃げたものは絶対にやってはいけないもの」と、逃げの姿勢でのミスは多くなかったと見ている。「ノーマークはできていて、そこにパスをするタイミングが遅れる。欲しい時にパスを出せない。そういうターンオーバーが多い。そこは継続していくことで減らしていけます」

これで開幕4連勝となった川崎だが、4試合とも失点は57、69、62、67と相手をロースコアに抑え、チームの目指すタフで激しい守備をしっかり遂行できている。

ただ、この4試合を見るとB1先出し開幕戦が木曜日、2戦目が日曜日開催。今週は土日開催が多い中で、日月開催と日程的にゆとりがあった。そして今日、連戦となったことでの影響はあったと指揮官は言う。「開幕節は木曜日の後が日曜日で、2試合ともにエネルギー、強度が高くやれました。ただ、今週のように連戦では予測はしていましたが、疲労感はありました。今日も足が重くてタイミングがずれることがありました」

そんな中、次戦は水曜の平日開催で中1日しかない。それでも指揮官は「ただ、プレースタイルはぶらさない。出だしからエンジン全開でいきます」ときっぱりと言う。

今シーズン、新生川崎の屋台骨である40分間落ちない守備の強度を、タフな日程でもしっかり継続できるか。水曜日の富山グラウーズ戦でのパフォーマンスは、川崎のシーズン序盤を占う上で一つの大きな指標となりそうだ。

10月14日のB1 3試合の結果
新潟67-70川崎
三河84-107千葉
名古屋D88-74三遠