髙田真希

「目標としている優勝を見失わずに向かっていけた」

アジアカップの決勝で中国を下し優勝を決めた後、キャプテンの髙田真希は「優勝する前提でここに来ている。そこは誰もブレていません」と語った。

東京オリンピックでの金メダル、つまり世界で勝つことを目標に掲げる日本にとって、アジアでの勝利は越えなければいけないハードルだ。ただ、それが簡単でないことは誰もが理解している。アジアの大国である中国、そして正真正銘の世界レベルであるオーストラリアは、3連覇中だった日本よりもむしろ格上で、質の高いパフォーマンスを40分間続けなければ勝機を見いだせない相手だ。

「昨年のワールドカップで負けたリベンジで、今年の練習ゲームでも負けているので、中国ということで意識した部分はあります。オーストラリアも世界ランク3位で、そういったチームに対して自分たちがどれだけできるかのチャレンジでした。本当にタフでしたけど、みんなが目標としている優勝を見失わずに向かっていけたことが、チームが一つになれた要因だと思います」

そんなオーストラリア、中国を撃破してのアジアカップ制覇の歓喜は、2日が経過した今日、帰国して実施された会見でも全く収まってはいなかった。

会見での髙田の第一声は「やりました!」だった。

「アジアカップで優勝できて、そして4連覇を達成できて本当にうれしく思っています。大会を通してチームが一つになっていくのを自分自身も実感しました。試合もそうですし、環境面も含めて選手たちはタフに戦いましたし、スタッフの献身的なサポートなくしてこの結果は生まれなかったと思うので、本当にチーム一丸となって戦えたことがうれしかったです。それが結果に繋がったことがうれしかったです」

髙田真希

「これに満足せずに一人ひとりがレベルアップを」

それでも、勝利はすぐさま過去のものとして、選手たちは次の目標へと進む。Wリーグは今週末に開幕するし、来年の夏には東京オリンピックが控えている。髙田にとってはキャリアの円熟期でバスケ人生のハイライトとなる大会を迎えることになるが、浮ついた気持ちは一切ない。

アジアカップでも「今回シュートタッチが良くなかったのでもう一回修正しないといけない」というのが髙田の課題。「ブロックをたくさんされてしまったので、そこの視野を広げながらのフィニッシュ、もちろん自分で行くこともそうですし、外にパスをさばくのも課題だと思うので、これからの練習でやっていきたい」

キャプテン髙田の言葉は、これから自分の所属チームに戻っていく代表の仲間にも刺さるはず。「まだまだ自分たちが納得いくような試合はできていません。これに満足せずに一人ひとりがレベルアップして、さらにチームがレベルアップできるよう頑張っていきたいです」

「目標はさらに高いところにあるので、そこに向かって一日一日を無駄にせず頑張っていきます。これからもサポートをお願いします」