アルバルク東京

堅守をベースに、31アシストと効果的なオフェンスを披露

アジアチャンピオンズカップの決勝、アルバルク東京は予選ラウンドで唯一黒星を喫したレバノンのアル・リヤディと再び対戦し、98-74で勝利した。

A東京の先発は、小島元基、田中大貴、菊地祥平、竹内譲次、アレックス・カークの5人。

開始早々、スティールからアル・リヤディにダンクシュートをお見舞いされるも、すぐさまカークにボールを集めてインサイドで得点を重ね、相手のディフェンスがインサイドに寄ると見れば田中のドライブやミドルシュートへと切り替える効率の良い攻めを見せる。

さらに、第1クォーターで主導権を握った要因となったのがオフェンスリバウンドだ。カークや竹内のオフェンスリバウンドからセカンドチャンスで得点を奪う。このクォーターだけでリバウンド13-5、セカンドチャンスポイント7-1とリバウンドを制したことで、22-12と最高の立ち上がりを見せた。

第2クォーターになっても、A東京の勢いは落ちない。安藤誓哉とミラン・マチュワンのセットプレーや、正中岳城が3ポイントシュートを2本決めて得点を重ねる。ディフェンスもローテーションが機能。さらに抜かれてもカークがブロックショットで相手の得点を許さない。また戻りを早めることで相手の速攻も許さず、47-26と大量リードで前半を折り返した。

アレックス・カーク

平均17.6得点、9.8リバウンドのカークが大会MVPに

後半に入ってもA東京は隙を見せない。全員が足を動かし、インテンシティの高いディフェンスを遂行することで、追い上げようと躍起になるアル・リヤディの反撃を許さない。オフェンスではピック&ロールからの展開だけでなく、ディフェンスリバウンドから速攻に持ち込み、イージーシュートのチャンスを作り出す。わずかながらアル・リヤディの時間帯もあったがディフェンスで崩れることなく、主導権を渡さないまま98-74で勝利した。

この試合で、A東京はマチュワンがチームハイの20得点、カークが18得点、小島が13得点、須田と安藤が11得点、正中が10得点をと6人が2桁得点を記録。このうちカークと小島以外はベンチスタート。誰が出てもプレーの遂行度が落ちなかった。アシストはチーム全体で31。相手のディフェンスをかわし良いシュートセレクションができていたことが、フィールドゴール成功率、3ポイントシュート成功率ともに50%超えという数字に繋がった。

そして今大会で平均17.6得点9.8リバウンドを記録したカークがMVPを受賞している。

ジェフ・エアーズとザック・バランスキーが登録から外れて9人での戦いとなり、過密日程で大会後半に息切れするのではないかと心配されたが、実際には試合を重ねるごとに課題を修正。決勝でそうだったようにベンチメンバーも十分にチームに貢献して、A東京らしい強度の高いバスケットを遂行し、アジア王者となった。