課題の立ち上がりの悪さを克服
アジアチャンピオンズカップのセミファイナル、アルバルク東京はグループAを1位で突破したイランのナフト・アバダンと対戦し80-73で勝利した。
A東京の先発は、小島元基、田中大貴、菊地祥平、竹内譲次、アレックス・カークの5人。これまでの3戦は立ち上がりで自分たちのリズムをつかむことができずに苦戦した。それでもこの試合では、田中のキックアウトから菊地の3ポイントシュートで先制し、ピック&ロールが機能したことで序盤からリードを奪った。
さらにディフェンスではビッグマンへのダブルチームが有効で、タフショットを強いり相手のシュート確率は落ちていった。シュートが決まらない相手はパスを選択するが、A東京はディフェンスローテーションがうまくいき、パスコースをふさいでターンオーバーを誘発させた。
第2クォーターに入ると、ナフト・アバダンのスイッチディフェンスに苦戦し、ピック&ロールからの攻めが停滞した。それでも、A東京はスペーシングを上手く取り、ミラン・マチュワンのインサイドを起点にして対応した。マチュワンは3ポイントシュートを沈めるなど内外で得点を重ね、前半だけで14得点を挙げる活躍を見せ、A東京が38-30とリードして前半を折り返した。
効果的な3ポイントシュートで難敵を撃破
後半に入り、竹内と菊地の連続3ポイントシュートでリードを拡大するかに見えたが、ナフト・アバダンのゾーンディフェンスに苦戦し失速していく。ゾーンを崩せずターンオーバーから速攻に持ち込まれるなど悪い流れが続き、3ポイントシュートを決められて同点に追いつかれた。
それでも、この勝負どころで須田侑太郎の連続3ポイントシュートが飛び出し、竹内の3ポイントシュートで締めて、6点をリードした。
同点に追いつかれはしたが、逆転を許さなかったA東京は最後まで主導権を渡さない。素早いパス回しからズレを作り、須田が3ポイントシュートで先制すると、田中や小島も3ポイントシュートを沈めていく。外一辺倒にならず、マチュワンがインサイドで得点し的を絞らせない。最後までリードを保ち、A東京が80-73で勝利した。
小島と須田がともに6本中4本の3ポイントシュートを成功させ、竹内も放った2本を沈めるなど、3ポイントシュートが高確率で決まったことで、相手に流れを渡さなかった。
過去3試合での課題を修正し接戦を制したA東京。アジア王者まで、あと1勝に迫った。