集中力を切らさず、100点ゲームの圧勝
昨日、女子アジアカップが開幕し、日本は開催国のインドと対戦した。
強固なディフェンスからのトランジションや、誰でも3ポイントシュートが打てる強みを生かした日本は格下のインドを相手に主導権を握り続け、103-27と完勝を収めた。
指揮を執るトム・ホーバスは「とりあえず勝てて良かったです。このようなゲームは点差が離れたときに、どうしてもモチベーションが下がってしまうことがありますが、今日はそのようなことがなく最後まで戦ってくれました」と、コメントした。
日本は前半を50-18で終え、早い段階で試合の趨勢を決めた。ホーバスコーチが言うように、大差がついた試合であればあるほど、集中力を保つのが難しく、リズムを崩して思った以上にリードを広げられないことは多々ある。だが、日本は最後までディフェンスの強度を保ち、攻撃の手を緩めず、すべてのクォーターを上回って圧倒した。
試合序盤、日本に勢いを与えたのが赤穂ひまわりだった。3本の3ポイントシュートをすべて沈め、第1クォーターだけで11得点を挙げるなど、先発起用に応えた。「シュートを気持ち良く打てたことで入ったと思います。迷わずに、積極的に打てたことが良かったです」と3ポイントシュート成功の秘訣を語った赤穂は、その後もアグレッシブにプレーし続け、ゲームハイとなる23得点を記録した。
渡嘉敷「良い感じに慣らすことができた」
大黒柱の渡嘉敷来夢はリオ五輪以来の公式戦出場を果たした。「久々のFIBA公式戦で、帰ってきたな、という感じでした。ゲームの最初はシュートもそうですが、パスもミスしてしまいました。良い感じに慣らすことができ、ここから徐々に調子を上げていこうというのが正直なところですが、レフェリーの笛にもアジャストしながら、もっとアグレッシブに行こうと思います」
本人がそうコメントしたように、序盤はイージーシュートをミスし、笛が鳴らないことに苛立ちも見せた。それでも、時間が経つにつれて普段通りのパフォーマンスを披露し、試運転ながらも10得点7リバウンドを記録した。
そして、熾烈な先発ポイントガード争いを制した町田瑠唯は、試合序盤から流れを引き寄せるゲームメークを披露した。「初戦なので、自分たちがリズムを作るためにもどんどんプッシュして、走るバスケットを展開できれば良いということを意識して入りました。その出だしの入り方は良かったと思います」
そして、「全体的にしっかりディフェンスから走ることはできていましたが、前半にミスや無駄なファウル、オフェンスリバンドを取られて得点につなげられたケースがあったのでは、これからの試合に向けて、そこは修正していかなければならない点だと思います」と、慢心は一切ない。
今夜19時には、チャイニーズ・タイペイとの第2戦が控えている。「チャイニーズ・タイペイとは毎年のように練習試合をし、そのときは 3~40点差ほど開いて勝つことができます。その普通の戦いができれば、次戦も良い結果が得られると思っています」との力強いホーバスコーチのコメント通り、勝利を手にしてほしい。