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優勝という目標のため2000万ドルの減額を受け入れる

キャバリアーズとの単年契約が正式に発表されたデリック・ローズの目標は、NBA優勝に他ならない。

昨シーズン、ニックスから2130万ドル(約24億円)の年俸を受け取ったローズが、キャブズではベテラン最低保証額の1年210万ドル(約2億3000万円)という破格の年俸で契約を結んだ。これだけでも驚きなのだが、実はローズにはレイカーズに移籍するという選択肢もあった。

しかし『AP通信』によれば、ローズはレイカーズからベンチ起用を提示されたことに納得がいかず、交渉は破談に終わったという。

レイカーズは、今年のドラフト全体2位で指名し、サマーリーグでもMVPを獲得した新人ロンゾ・ボールにオフェンスの舵取り役を任す手はずを整えている。ドラフト前にディアンジェロ・ラッセルをネッツに放出してまでボール受け入れ態勢を整えたのだから、ローズに先発を確約できないのも無理はない。

その他にもクリッパーズやバックスとも交渉したと言われるローズだが、優勝の可能性を最大限に感じたキャブズへ移籍した。そのキャブズは、カイリー・アービングが球団にトレードを要求。同じポジションのローズが加入したことで、アービング放出の流れはさらに加速している。ただし、もしアービングのトレードが2017-18シーズン開幕までに成立しなければ、両選手の起用法という新たな問題が生じてしまう。

レイカーズでのベンチ起用を拒否したローズが、トレードが成立するまでの期間限定とはいえ、アービングの控えに甘んじることを受け入れるのかどうか。キャブズのフロントは、開幕までに是が非でもチームにとって最高の条件でアービングのトレードを成立させるため、あらゆる方法を検討しているに違いない。