「本当にすべてにおいて差があるなと感じました」
バスケワールドカップ、今日から始まる順位決定戦は大黒柱の八村塁がいない。それにより、4番、5番ポジションにおける竹内譲次の存在はより大きなものとなってくる。
トルコ、チェコ、アメリカとすべて難敵との対戦だったとはいえ、いずれも大差で散ってしまった予選グループについて竹内はこう語る。「分かってはいたんですけど、点差以上に壁の高さ、世界のトップの強さを本当にあらためて感じました」
中でも竹内が感じた壁の差、それは何か特別なものではなく、当たり前をしっかりとやりきる基本スキルの遂行力だった。
「単純なことですけど、ノーマークのシュートをきっちり入れる。ディフェンスのローテーションをしっかりする。ちゃんとドライブで中に入ってしっかりノーマークの人にキックアウトするという本当に基本的な技術です。それに加えてサイズだったり、フィジカルの部分だったりもあって、本当にすべてにおいて差があるなと感じました」
また、今日と明後日は八村に加え、篠山竜青も離脱したことで、10人での戦いを余儀なくされる苦境となる。チームとしてモチベーションを保つのは難しい部分もあるだろう。
だが、「2人が試合に出られない状況ですが、彼らの無念も10人で背負わないといけない。ワールドカップはあと2試合で終わりですけど、僕たちはその後のミッションもあります。それに向けていかに、チームとして成長できるか。日本開催でない国際大会となる2試合はそういう意味でもすごく大事になると思います」と竹内は、残りの試合がいかに日本にとって貴重なものかを力強く言い切る。
「結果を求めると同時に、何を見せられるか」
そして、もちろんこのまま負けっぱなしで大会を終えられない意地もある。ただ、予選リーグで感じた課題をどれだけ生かすことができるのか。中身も問われる2試合になると竹内は考える。
「もちろん結果に執着したい部分でもあります。ヨーロッパのチームを倒すという目標があって、モンテネグロとの対戦でチャンスが残っています。そしてニュージーランドも素晴らしい相手です。この2試合、もちろん結果を求めると同時に、何を見せられるかも加えて重要となります」
竹内が言う通り、東京オリンピックへ向け、少しでも明るい材料を見出すためには、順位決定戦で結果、内容ともに追い求めていきたい。その両方で達成感を得るためには、竹内のハードワークが欠かせない。