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『豊作の年』のフォックス、サマーリーグで実力を証明

2017年のドラフトは、優れたガードが多くエントリーし『豊作の年』と言われた。全体1位にはセブンティシクサーズが指名したマーケル・フルツ、全体2位にはレイカーズが指名したロンゾ・ボールが顔を連ね、ボールはサマーリーグですでにトリプル・ダブルを2回も達成するなど、前評判に違わぬパフォーマンスを発揮している。

全体5位で指名されたディアロン・フォックスは、フルツやボールの陰に隠れ、あまりメディアにも取り上げられていないが、キングス関係者は「ウチが獲得した選手がベストのポイントガードだ」と絶対的な信頼を寄せている。

サマーリーグの指揮を執ったジェイソン・マーチもその一人。彼が「ベスト」と表現したフォックスの実力は、如何ほどのものなのだろうか。

細身ながらポイントガードとしては大柄な部類に入る身長196cmのフォックスの武器は、スピードとミドルレンジからのシュート。守備意識も高く、サマーリーグの試合では、チームの攻めが終わった直後に敵陣内にまで戻り、相手のパスをカットする場面も見られた。

ところがフォックス自身は至ってクールで、「実際に大事なのはレギュラーシーズンを戦って得られる結果だから」と、サマーリーグがあくまで調整の場だと語る。この舞台でアピールしなければならない選手たちとは置かれているレベルが違うとも言いたげに。だが、それは一つの真実でもある。

フォックスは、来るべきシーズン開幕に向け、これからフィジカル強化に集中すると話した。「動きの中でミッドレンジからのシュートを決めたことで、実力は見せられたと思う。守備もまずまずだった。ただ、フィジカルの部分では勝手が違う部分も出てくると思う」

巷ではサマーリーグの活躍からロンゾ・ボールを新人王最有力候補に推す声も多い。そこにフルツ、フォックス、そして来シーズンがデビューとなるシクサーズのベン・シモンズらがどう絡んでいくことになるのか、2017-18シーズン新人王争いも盛り上がること間違いなしだ。