クリスタプス・ポルジンギス

昨シーズンは合計32試合の出場に留まる

ウォリアーズは現地10月14日、クリスタプス・ポルジンギスが健康上の問題により、無期限でチームを離脱すると発表した。詳細は明かされず、練習や試合への復帰時期も未定となっている。

トレーニングキャンプとプレシーズンゲームを欠場していたポルジンギスは、13日にチームの練習施設にて、ゼネラルマネージャーのマイク・ダンリービーJr.や選手の健康管理を担当するリック・セレブリーニ医師と面会していた。

発表後、ポルジンギス本人もSNSを更新し、現在の状況を説明した。

「できるだけ早く完全に健康な状態に戻れるよう、医師や専門家と取り組んでいる。正直なところ、少しずつ良くなっている。焦らずに待つ必要があるけど、またすぐに調子が良くなると信じている」

さらに、「原因をはっきり特定できない健康上の問題に対処するのは、これまでのキャリアで経験してきたケガも重なって、本当にもどかしい」と心境を吐露。それでも「乗り越えられると信じている」と前向きな姿勢を示し、支えてくれる人々への感謝を伝えた。

2015年のNBAドラフトでニックスから全体4位指名を受けたポルジンギスは、ニックスから全体4位指名を受けた。211cmを超えるサイズに加え、アウトサイドシュートを打てる能力を持つビッグマンとして評価を高め、2017-18シーズンには初のオールスター選出を果たした。その後、マーベリックスやウィザーズを経て、2023年にセルティックスへ移籍すると、そのシーズンに優勝を経験した。

しかし、コンディションの維持はキャリアを通じた課題でもあった。ポルジンギスは、全試合に出場したシーズンが一度も無く、所属先での年数が増えるごとに出場数も低下。ここ最近では2022-23シーズンのウィザーズでの65試合出場を境に、出場数は降下の一途をたどっている。追い打ちをかけるように、セルティックス在籍時に上気道ウイルスに感染。その後も健康面への影響が残り、NBAで継続的にプレーすることが難しい状況が続いていたと報じられていた。そして、2025-26シーズンにはホークスとウォリアーズで計32試合の出場に留まっている。

ウォリアーズがポルジンギスを獲得した狙いの一つは、ビッグマンのシュート力を生かした攻撃の構築にある。ステフィン・カリーを中心とするチームにとって、外角から得点できるセンターは相手ディフェンスを広げ、カリーらがドライブやシュートを狙うスペースを生み出す存在となる。ポルジンギスはゴール下での高さとシュート力(3ポイントシュート成功率はキャリア平均36.4%)を兼ね備えており、攻撃の選択肢を増やすだけでなく、守備ではリムプロテクター(1.8ブロック)としても期待されている。スティーブ・カーヘッドコーチも、ポルジンギスのように外角からシュートを打てるセンターがいることで、攻撃のスペーシングが大きく変わると考えている。

その評価もあって、ウォリアーズは今オフにポルジンギスと2年総額4000万ドル(約60億円)で再契約した。これはチームで4番目に高いサラリーで、セルティックス時代に結んだ2年6000万ドル(約90億円)の契約からすれば割安だが、今回の健康状態を加味すれば安い買い物ではなくなっている。

また、ウォリアーズは昨季もアル・ホーフォードを起用し、ビッグマンのシュート力を攻撃に組み込んできたが、ポルジンギスが不在となれば、ホーフォードやドレイモンド・グリーンらの起用法にも影響が及ぶ可能性がある。それによって、ドラフト全体11位で加入した新人ヤクセル・レンデボーグにも、フロントコートでより多くの役割が求められるかもしれない。

それでも、カリーを中心とする主力の経験を生かしながら上位進出を目指しているウォリアーズにとって、ポルジンギスのように攻撃の幅を広げられる選手の存在は重要だ。もっとも、今は復帰を急ぐのではなく、健康状態を整えることが最優先であることに違いはない。だが、ポルジンギスの不在が長引く場合、ウォリアーズは開幕から戦術の調整を迫られることになる。