ドノバン・ミッチェル

ミッチェル「もっと良いプレーができる」

上海(中国)で行なわれたバスケワールドカップ、アメリカvsチェコの一戦は、第2クォーターからリードを広げたアメリカが88-67で勝利した。

第1クォーターは互いに積極的なディフェンスで主導権を争うも、優勝候補のアメリカが第2クォーター開始から堅い守りでペースをつかむ。

点差が広がっても連続して得点を決めて食い下がるチェコを尻目に、アメリカはドノバン・ミッチェル、ケンバ・ウォーカー、ジェイソン・テイタムらのスコアリングにより、第4クォーターには20点を超えるリードを奪って快勝。難しいトーナメント初戦を個の力で乗り切り、3連覇に向けて好スタートを切った。

アメリカは、ミッチェルが16得点、ハリソン・バーンズが14得点、ウォーカーが13得点で勝利に貢献。ミッチェルは「大会前から分かっていたことだけど、チェコは試合序盤からプレーを上手く決めていて、ケミストリーのレベルも高かった。まだまだやるべきこと多い。それでも、良いスタートを切れたと思う」とコメントした。

この日のチームのオフェンスについては「オープンならシュートを打って、シンプルにプレーする。そういうことをエキシビションゲームから学んだ。今日は、まずまずだったと思う。より多くパスを繋ぐ、ピック&ロールからのプレー、トランジションを含めて、シンプルなプレーをすることに関してはなかなか良かったと思う。もっと良いプレーができるけれどね」と答えた。

アメリカの不安材料は、チームケミストリーだ。すでに何年もほぼ同じメンバーで代表強化に取り組んで来た他国と比べて、今回のアメリカ代表は急造チームと言わざるを得ない。しかしヘッドコーチのグレッグ・ポポビッチは、信頼関係が芽生えて来ているシーンが見られたと、チェコ戦後の会見で語った。

「ケミストリーは、お互いを信頼するところから始まる。誰かがミスをしても、誰かがカバーする。そういう部分は、長年一緒にプレーしている他国にとってのアドバンテージだ。我々は今大会で初めて一緒にプレーしている。ドノバンが言ったように、より多くのパスを繋ぐ姿だったり、攻守に関係なく選手同士が信頼し合っている姿を見られるのは明るい話題だ」

アメリカは、日本に勝利したトルコと3日に対戦する。試合を重ねるごとに完成度が上がる王者のケミストリーに注目だ。