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球団社長のライリーは「功績に感謝し続ける」

7月4日、ヒートがクリス・ボッシュの解雇を正式に発表した。33歳のボッシュは、2014-15シーズン途中に発症した血栓症により、2016年2月9日のスパーズ戦を最後に1試合もプレーできていない。昨秋には復帰が期待されたものの、トレーニングキャンプ前のメディカルチェックで健康上の問題が発覚。ヒートはボッシュの生命にかかわる疾患として受け止め、出場許可を与えない決断を下した。

この決断を下したのはヒート球団社長のパット・ライリー。それでも、実働6年間で優勝2回2012年、13年、2011年から4年連続してNBAファイナル進出に貢献したボッシュに対するリスペクトは決して忘れなかった。

ライリーは言う。「マイアミでプレーするようになってから、彼の人生とバスケットボール選手としてのキャリアは変化した。彼は、我々が想像もしていなかった形で、チームを良い方向に導いてくれた。これからも2回の優勝、4年連続のNBAファイナル進出という功績に感謝し続ける」

またライリーは、「今後『背番号1』を着ける選手は現れない。いつの日か、彼の背番号を永久欠番として掲げたい」と、背番号1をずっとボッシュのものにすることで、その貢献に報いる考えを明かした。

復帰の道は険しく、このまま引退の可能性が高い

そのボッシュを4日に解雇したヒートは、同選手の年俸を支払う義務がなくなり、キャップスペースが900万ドル(約10億円)から3400万ドル(約39億円)以上に広がった。

6月30日で効力を失った以前の労使協定では、もし今後ボッシュが他チームで年間25試合に出場した場合、ヒートのキャップスペースにボッシュの年俸分が加算されるルールが存在した。だが、今月から適用となった新たな労使協定では、もしボッシュが2017-18シーズンに他チームでプレーしたとしても、ヒートとの契約で保証されていた2530万ドル(約28億円)はヒートのキャップスペースには加算されない。

気になるのはボッシュの今後だが、血栓症再発のリスクがある以上、現役続行は難しいかもしれない。彼自身は現在も現役続行をあきらめていないが、再びコートに立つには医師の診断とNBAからの承認が必要になる。健康ならまだまだプレーできる年齢だけに、ボッシュは今後も現役続行の道を模索し続けるのだろう。